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飢
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かつ
ふりがな文庫
“
飢
(
かつ
)” の例文
「やつぱり、なんだなあ、悪魔の手のかかつた場所ぢやあ、
飢
(
かつ
)
ゑた
*
モスカーリから搾り出すほどの儲けもあるこつてねえだて。」
ディカーニカ近郷夜話 前篇:03 ソロチンツイの定期市
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
それからまたどんどんいきますと、今度はおおぜいの大男が、これも食べものに
飢
(
かつ
)
えて、たった一とかたまりのパンを奪い合って、恐ろしい大げんかをしていました。
黄金鳥
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
お屋敷の方はともあれかし、この世の乱れの収まったのち、たとえ天下はどのように変ろうとも、かならず学問の
飢
(
かつ
)
えが来る、
古
(
いにし
)
えの鏡をたずねる時がかならず来る。
雪の宿り
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
みんな人間が
摘
(
つ
)
んで食べてしまうからです。それでも足りないで
飢
(
かつ
)
え死ぬ人が多くありまして、わしらが見ても、街道筋にゴロゴロ行倒れが毎日のように倒れました。
大菩薩峠:41 椰子林の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「ね、僕はお前に何を言おうとしてるかわかるかい。もし僕が
飢
(
かつ
)
えてるために人殺しをしたのなら」
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
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ええ貰うもんか、
飢
(
かつ
)
え死にしたって貰やしない。さぞたんとお金を持ってきたんだろうね。そんなものなんか溝の中へでも棄っちまいなよ。恥知らずにも程がある!……。
神棚
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
「でも……」と捨松は
尚
(
なお
)
渋って「私は
飢
(
かつ
)
えているんですよ。三日も何んにも食わないんですよ」
人間製造
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「お
母
(
か
)
んたちは人に寄りすがつてゐさへすれば好えと思ふのが大間違ひよ。わしだつてあんた等を
飢
(
かつ
)
ゑさしやせん積りで此の通り身体の続くだけ働いとるぢやないか……。」
煤煙の匂ひ
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
泣顔かくす
化粧
(
けわい
)
して、ゆききの人になさけを売り、とにもかくにも日を送れど、盛りを過ぎし我々は見かえる人もあらばこそ、唯おめおめと暮しては、
飢
(
かつ
)
えて死なねばなりませぬ。
平家蟹
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
無教育で薄情で利慾に
飢
(
かつ
)
え、一片のパンのことでも口汚なく罵り、粗野で下等で
床
(
ゆか
)
へ唾を吐きちらし、食事中でも祈祷の時でも平気で
噯
(
おくび
)
を出すような、そういう人たちの間で育ったのだったら
決闘
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「食われますよ。餌が皆帰ってしまって
飢
(
かつ
)
えていますから」
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「ではあの人は寒さばかりでなく、
飢
(
かつ
)
えて死んだのだ」
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
お屋敷の方はともあれかし、この世の乱れの収まつたのち、たとへ天下はどのやうに変らうとも、かならず学問の
飢
(
かつ
)
ゑが来る、
古
(
いにし
)
への鏡をたづねる時がかならず来る。
雪の宿り
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
すると、向うの方で、大ぜいの
狼
(
おおかみ
)
と大ぜいの
熊
(
くま
)
とが食べものに
飢
(
かつ
)
えて大げんかをしていました。
黄金鳥
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
飢
(
かつ
)
えて死ぬる場になっては、恥も外聞も厭わばこそ、其日その日の
糧
(
かて
)
がほしさに……。
平家蟹
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
弄んでいる世の中に、情に
飢
(
かつ
)
えた外国生れのマドロスさんが、これを
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
飢
(
かつ
)
え
死
(
じ
)
にさせるつもりなら、それでいいよ!
神棚
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
飢
常用漢字
中学
部首:⾷
10画
“飢”を含む語句
飢死
飢餓
飢饉
飢渇
飢民
飢寒
大飢饉
飢饉年
寒飢
飢餲
飢凍
飢饉歳
半飢餓
飢餓困憊
飢雀
飢涎
飢殺
飢人地蔵
飢人
近飢
...