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闇黒
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くらやみ
ふりがな文庫
“
闇黒
(
くらやみ
)” の例文
木遣
(
きや
)
りでも出そうな騒ぎ。やがて、総がかりで女をかつごうとしていると、そばの
闇黒
(
くらやみ
)
から、
凛
(
りん
)
として
科白
(
せりふ
)
もどきの声が響いた。
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
水辺にばかり気を取られていた捜査線を見事に突破して、
闇黒
(
くらやみ
)
とともにいずこへともなく逃走してしまった。たぶんチャアリイを
伴
(
つ
)
れたまま。
チャアリイは何処にいる
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
外部の重い
闇黒
(
くらやみ
)
のなかで、もうジェノアが近づいているに相違なかった。どこかに港のにおいがすると、私は思った。
踊る地平線:10 長靴の春
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
先刻から
闇黒
(
くらやみ
)
の中に潜んでおりました際に、
彼
(
か
)
の寝棺の蓋をソッと開きまして、この少女を仮死状態から覚醒せしむべく、同博士独特の何等かの刺戟手段を施しつつ
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
うたがひは
懸
(
か
)
かる
柳闇花明
(
りうあんくわめい
)
の
里
(
さと
)
の
夕
(
ゆふ
)
べ、うかるヽ
先
(
さ
)
きの
有
(
あ
)
りやと
見
(
み
)
れど
品行方正
(
ひんかうはうせい
)
の
受合人
(
うけあいて
)
多
(
をう
)
ければ
事
(
こと
)
はいよいよ
闇黒
(
くらやみ
)
になりぬ、さりながら
怪
(
あや
)
しきは
退院
(
たいヽん
)
がけに
何時
(
いつ
)
も
立寄
(
たちよ
)
る
某
(
そ
)
れの
家
(
いゑ
)
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
もうあたりは
黒白
(
あやめ
)
も分らぬ
闇黒
(
くらやみ
)
の世界で、ただ美しい星がギラギラと
瞬
(
またた
)
くのと、はるかにふりかえると、後にして来た地球がいま丁度夜明けと見えて、大きな
円屋根
(
まるやね
)
のような
球体
(
きゅうたい
)
の
端
(
はし
)
が
月世界探険記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
胸へ落ちて來る
闇黒
(
くらやみ
)
のほのめきには
果
(
はて
)
がない
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
闇黒
(
くらやみ
)
のなかの雪みたいに大きく群れてるのは恋の
鴎
(
かもめ
)
たちだろう。むこうにちかちかするのは、
羅馬
(
ローマ
)
七丘に
擬
(
なぞら
)
えて七つの高台に建ってるリスボンの灯だろう。
踊る地平線:08 しっぷ・あほうい!
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
法医学教室の裏手に連なる松原の
闇黒
(
くらやみ
)
伝いに、人眼を避けつつ屍体を担いで行く、若林博士の異様な姿を、その松原の附近に設けられている実験用の動物の檻の中から、野犬の群が発見して
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
『ねえペトラさん、まだ話が決まりそうもないでしょうか。僕あもう
闇黒
(
くらやみ
)
の中で眼をつぶって歩いても、ひとりでにこの窓の下へ来るようになりましたよ。』
踊る地平線:07 血と砂の接吻
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
そして約半日
闇黒
(
くらやみ
)
に慣らしたのち、やにわに戸をあけて「運命の戦場」へ駆り立てるのだ。このとき、
扉
(
ドア
)
を排すると同時に、上から
釘
(
くぎ
)
でひょいと背中を突いてやる。
踊る地平線:07 血と砂の接吻
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
びっくり
猛
(
たけ
)
り立って
闇黒
(
くらやみ
)
を飛び出し、その飛び出したところに明光と喚声が待ちかまえているので、この
俄
(
にわ
)
かの光線・色彩・群集・音響に一そう驚愕し、首に
養牧者
(
ブリイダア
)
の
勲章
(
デヴィサ
)
を飾ったまま
踊る地平線:07 血と砂の接吻
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
“闇黒”の意味
《名詞・形容動詞》
闇黒(あんこく)
「暗黒」と同じ。
(出典:Wiktionary)
闇
常用漢字
中学
部首:⾨
17画
黒
常用漢字
小2
部首:⿊
11画
“闇黒”で始まる語句
闇黒雲
闇黒の海