退のき)” の例文
女兒むすめやさしき介抱にこゝろゆるみし武左衞門まくらつきてすや/\と眠りし容子にお光は長息といき夜具打掛てそつ退のきかたへに在し硯箱を出して墨を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そこ退のきやれ。そこ退きやれ。やい、危いわえ。(門内楽声む。老いたる男、携へ来れる大槌を挙げて烈しく門扉をうつ。)
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
立ち退のき候て何國のはてにても永く夫婦と相成申したくと夫のみ此世の願ひといのり居り※どうぞ/\御目おめもじのうへ山々やま/\御ものがたり申し上ぐべく候
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
右の手に持あらはれ出たる一人のをんな行先ゆくさき立塞たちふさがおのれ大惡だいあく無道ぶだうの吾助大恩有る主人と知りながら兄君あにぎみがいし岡山を立退のきし事定めて覺え有べし今爰にあひしは天のたまもの疾々とく/\勝負しようぶ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)