近處きんじよ)” の例文
新字:近処
美尾みを美尾みをなかへもれたきおもひ、近處きんじよ合壁がつぺきつゝきひて物爭ものあらそひにくちものかりし。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
偖小間物屋彦兵衞は翌日よくじつ手土産てみやげもち馬喰町馬場のわきなる彼の女隱居いんきよもとゆき昨日きのふ雨舍あまやどりの禮をひてすぐ商賣あきなひに出しが是より心安くなりよひの内などはなしゆき近處きんじよへ出入場の世話を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
近處きんじよようたしのぶん便たよつたらしい、停留場ていりうぢやうごと乘人のりてかずおほかつた。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
落付おちつけんと思ひ近處きんじよ近傍きんばうへは古郷なる筑後ちくご久留米くるめへ赴くといひなしてぞ立出ける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)