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近處
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きんじよ
お
美尾お
美尾と
目の
中へも
入れたき
思ひ、
近處合壁つゝき
合ひて
物爭ひに
口を
利く
者は
無かりし。
偖小間物屋彦兵衞は
翌日手土産を
持馬喰町馬場の
脇なる彼の女
隱居の
許へ
行昨日雨舍りの禮を
言ひて
直に
商賣に出しが是より心安くなり
宵の内など
咄に
行近處へ出入場の世話を
近處へ
用たしの
分も
便つたらしい、
停留場毎に
乘人の
數が
多かつた。
落付んと思ひ
近處近傍へは古郷なる
筑後久留米へ赴くと
云なしてぞ立出ける