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路地口
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ろじぐち
ふりがな文庫
“
路地口
(
ろじぐち
)” の例文
いよいよ
御神燈
(
ごしんとう
)
のつづいた葭町の
路地口
(
ろじぐち
)
へ来た時、長吉はもうこれ以上
果敢
(
はかな
)
いとか悲しいとか思う元気さえなくなって、
唯
(
た
)
だぼんやり
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
わたしは開いた口がふさがらなかった、するとマチアは
片手
(
かたて
)
でくつ
下
(
した
)
をつかんで、
片手
(
かたて
)
でわたしを
路地口
(
ろじぐち
)
から
引
(
ひ
)
っ
張
(
ぱ
)
った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
大和
(
やまと
)
の国、
三輪
(
みわ
)
の町の大鳥居の向って右の方の、日の光を
嫌
(
きら
)
って蔭をのみ
選
(
よ
)
って歩いた一人の女が、それから一町ほど行って「薬屋」という看板をかけた大きな宿屋の
路地口
(
ろじぐち
)
を
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
路地口
(
ろじぐち
)
を
曳
(
ひ
)
き出る菊の車かな
六百句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
長吉は月の
夜
(
よ
)
に連れられて来た
路地口
(
ろじぐち
)
をば、これはまた一層の苦心、一層の
懸念
(
けねん
)
、一層の疲労を以って、やっとの事で
見出
(
みいだ
)
し得たのである。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
ある暗い
路地口
(
ろじぐち
)
に立って、なにしろわずかの
距離
(
きょり
)
しか見えなかったから、そっと口ぶえをふいた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
兼太郎は狭い
路地口
(
ろじぐち
)
から
一足
(
ひとあし
)
外へ踏み出すと、別にこれと見処もないこの通をばいつもながらいかにも
明
(
あかる
)
く広々した処のように感じるのであった。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
さまざまな物売の声と共にその
辺
(
へん
)
の
欞子窓
(
れんじまど
)
からは早や
稽古
(
けいこ
)
の
唄三味線
(
うたしゃみせん
)
が聞え、
新道
(
しんみち
)
の
路地口
(
ろじぐち
)
からは
艶
(
なまめ
)
かしい女の朝湯に出て行く
町家
(
まちや
)
つづきの
横町
(
よこちょう
)
は
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それに反して日陰の薄暗い路地はあたかも渡船の
物哀
(
ものあわれ
)
にして情味の深きに似ている。
式亭三馬
(
しきていさんば
)
が
戯作
(
げさく
)
『
浮世床
(
うきよどこ
)
』の挿絵に
歌川国直
(
うたがわくになお
)
が
路地口
(
ろじぐち
)
のさまを描いた図がある。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
人家の軒下や
路地口
(
ろじぐち
)
には話しながら涼んでいる人の
浴衣
(
ゆかた
)
が薄暗い
軒燈
(
けんとう
)
の光に
際立
(
きわだ
)
って白く見えながら、あたりは一体にひっそりして
何処
(
どこ
)
かで犬の
吠
(
ほ
)
える声と
赤児
(
あかご
)
のなく声が聞える。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
毘沙門
(
びしゃもん
)
の
祠
(
ほこら
)
の前あたりまで来て、矢田は立止って、向側の
路地口
(
ろじぐち
)
を眺め
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
路
常用漢字
小3
部首:⾜
13画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“路地”で始まる語句
路地
路地内
路地裏
路地端
路地路地