“處爲(しよい)” の例文
新字:処為
空蝉(うつせみ)の世(よ)の中(なか)すてヽ思(おも)へば黒染(すみぞめ)に袖(そで)の色(いろ)かへるまでもなく、花(はな)もなし紅葉(もみぢ)もなし、丈(たけ)にあまる黒髮(くろかみ)きり拂(はら)へばとて夫(そ)れは見(み)る目(め)の菩提心(ぼだいしん)、人前(ひとまへ)づくりの後家(ごけ)さまが處爲(しよい)ぞかし
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
抱(だ)かれるを嫌(い)やがり、あやされヽば泣(な)くと同(おな)じく、何故(なぜ)か其人(そのひと)に氣(き)が合(あ)はず去(さ)りとて格別(かくべつ)に仇(あだ)をして困(こま)らせんなどヽ念(ねん)の入(い)りし憎(に)くさでもなく、まこと世間(せけん)見(み)ずの我(わが)まヽから起(おこ)りし處爲(しよい)なれば
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)