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藥取
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くすりとり
働き其場所に取落し置たるに
相違有まじ尋常に白状せよ
特に長庵が申立に其方事前日長庵方へ
藥取に參り合せ十兵衞が娘を吉原町へ
賣其金を持て歸りし時の
容子を
認め其方
惡意を
跡になして
乘り
出す
車の
掛聲に
走り
退く
一人の
男あれは
何方の
藥取憐れの
姿やと
見返れば
彼方よりも
見返る
顏オヽ
芳さま
詞の
未だ
轉び
出でぬ
間に
車は
轣轆として
轍のあと
遠く
地に
印されぬ。
小六が
藥取に
行つた
間に、
御米は