さを)” の例文
それからまはりがまっさをになって、ぐるぐる廻り、たうとう達二は、深い草の中に倒れてしまひました。牛の白い斑が終りにちらっと見えました。
種山ヶ原 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
つねは顔色がさをになつたが、やう/\先に立つて板塀の戸口に往つて、もし/\と声を掛けた。しかし教へられた口上を言ふことは出来なかつた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
さをな顔をした彼は鼠色の沖から吹き来る浜風に身をふるはせ乍ら、出島の渡しのわきにたゝずみ、一舟々々
そこ女王樣ぢよわうさま眼鏡めがねをかけ、氣味きみわるほど帽子屋ばうしや凝視みつめられました、帽子屋ばうしやさをになつてふるへてゐました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
むかし支那ではこの蛇を見た者は、必ず二、三日うちに死ぬと云はれてゐたので、それを見つけた孫叔傲はまつさをになつてしまひました。ブル/\と体がふるへだしました。
原つぱの子供会 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
心の裡にて爪繰りながら、聖タルチュッフはさをになつた。
なにしろみな顏色かほいろさをです
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さをぞ。
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)