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蒐
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かゝ
ふりがな文庫
“
蒐
(
かゝ
)” の例文
稍
(
やゝ
)
老いた顔の肉は
太
(
いた
)
く落ちて、鋭い眼の光の中に無限の悲しい影を宿しながら、じつと今打ちに
蒐
(
かゝ
)
らうとした若者の顔を
睨
(
にら
)
んだ
形状
(
かたち
)
は
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
その成金の一人に、神戸に
上西
(
うへにし
)
亀之助氏がゐる。
懐
(
ふところ
)
加減が
宜
(
い
)
いだけに金の
蒐
(
かゝ
)
るものならどんな物でも好きだが、たつた一つ自動車だけは好かない。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
る
夫
(
それ
)
惣蒐
(
そうがか
)
りにて叩き倒せと手に/\
息杖
(
いきづえ
)
を振り上打て
蒐
(
かゝ
)
るに半四郎も酒屋の
軒下
(
のきした
)
にありし
縁臺
(
えんだい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
今度は良兼もをかしな
智慧
(
ちゑ
)
を出して、将門の父良将祖父高望王の像を陣頭に持出して、さあ
箭
(
や
)
が放せるなら放して見よ、
鉾先
(
ほこさき
)
が向けらるゝなら向けて見よと、取つて
蒐
(
かゝ
)
つた。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
と真に突いて
蒐
(
かゝ
)
った時に權六が
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
今しも三人の若者が眼を
瞋
(
いか
)
らし、
拳
(
こぶし
)
を固めて、
勢
(
いきほひ
)
猛
(
まう
)
に打つて
蒐
(
かゝ
)
らうとして居るのを、傍の老人が
頻
(
しき
)
りにこれを
遮
(
さへぎ
)
つて居るところであつた。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
将門の兵は千人に満たなかつたが、副将軍春茂(春茂は玄茂か)陣頭経明
遂高
(
かつたか
)
、いづれも剛勇を以て誇つてゐる者どもで、秀郷等を見ると将門にも告げずに、それ駈散らせと打つて
蒐
(
かゝ
)
つた。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
自分の財産から割り出して、建築費をざつと十二三万円と
定
(
き
)
めて、ぼつ/\普請に
取
(
と
)
り
蒐
(
かゝ
)
つたが、
住家
(
すみか
)
が八九分
方
(
がた
)
出来上つた頃には、株の上景気で財産が二三倍
方
(
がた
)
太つてゐるのに
気注
(
きづ
)
いた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
よろ/\と
身体
(
からだ
)
をよろめかしながら、
猶
(
なほ
)
其相手に喰つて
蒐
(
かゝ
)
らうとするので、相手の若者は
一先
(
ひとまづ
)
其儘次の間へと追遣られた。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
富豪
(
かねもち
)
といふ
富豪
(
かねもち
)
はみんな禿頭を抱へて
欧羅巴
(
ヨーロツパ
)
の方へ逃げて往つた。アンドリユー・カアネギーもその仲間に洩れず、欧羅巴行きの支度に
取
(
と
)
り
蒐
(
かゝ
)
つた。支度が出来あがると支配人の一人を呼び出した。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
蒐
漢検準1級
部首:⾋
13画
“蒐”を含む語句
蒐集
追蒐
蒐集家
飛蒐
差蒐
蒐集癖
取蒐
蒐集物
躍蒐
目蒐
蒐集品
来蒐
蒐集狂
蒐録
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首蒐
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