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葉裏
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はうら
ふりがな文庫
“
葉裏
(
はうら
)” の例文
袂
(
たもと
)
に
黒
(
くろ
)
く、こんもりと
濃
(
こ
)
い
緑
(
みどり
)
を
包
(
つゝ
)
んで、
遙
(
はる
)
かに
星
(
ほし
)
のやうな
遠灯
(
とほあかり
)
を、ちら/\と
葉裏
(
はうら
)
に
透
(
すか
)
す、
一本
(
ひともと
)
の
榎
(
えのき
)
の
姿
(
すがた
)
を、
前
(
まへ
)
に
斜
(
なゝめ
)
に
見
(
み
)
た
處
(
ところ
)
で
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
のんきなもので、敵が直ぐ頭の上に窺ツてゐるとも知らないで、ぴかり、ぴかり、
體
(
からだ
)
を光らしながら、草の
葉裏
(
はうら
)
で一生懸命に露を
吸
(
す
)
ツてゐる。
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
丁度
葉裏
(
はうら
)
に隠れる虫が、鳥の眼を
晦
(
くら
)
ますために青くなると一般で、虫自身はたとい青くなろうとも赤くなろうとも、そんな事に
頓着
(
とんじゃく
)
すべき
所以
(
いわれ
)
がない。
マードック先生の『日本歴史』
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
青い
刻煙草
(
きざみたばこ
)
の吸殻のような光があった。それは
根笹
(
ねざさ
)
の
葉裏
(
はうら
)
に笹の葉の繊維をはっきり見せていた。
馬の顔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
溝
(
どぶ
)
のさびた水が動いて行く提灯の光にかすかに見えた。おおいかぶさった木の
葉裏
(
はうら
)
が明るく照らされたり消えたりした。路傍の草にも、畠にも、藪にも虫の音はたえず聞こえる。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
▼ もっと見る
そよ風のたびに、加茂の宮の、青葉若葉の
葉裏
(
はうら
)
が光る——
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すぐに、くるりと腹を見せて、
葉裏
(
はうら
)
を
潜
(
くぐ
)
ってひょいと
攀
(
よ
)
じると、また一羽が、おなじように塀の上からトンと下りる。下りると、すっと枝に
撓
(
しな
)
って、ぶら下るかと思うと、
飜然
(
ひらり
)
と伝う。
二、三羽――十二、三羽
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
葉
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
裏
常用漢字
小6
部首:⾐
13画
“葉”で始まる語句
葉
葉巻
葉鶏頭
葉末
葉蘭
葉蔭
葉書
葉叢
葉越
葉摺