色合いろあ)” の例文
稲の色合いろあいは種類によりてさまざまなり。三つ四つ五つの田を続けて稲の色の同じきはすなわち一家に属する田にしていわゆる名処みょうしょの同じきなるべし。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
御召物おめしものは、これはまたわたくしどもの服装ふくそうとはよほどちがいまして、上衣うわぎはややひろ筒袖つつそでで、色合いろあいはむらさきがかってりました、下衣したぎ白地しろじで、上衣うわぎより二三ずんした
「どうだい、その色合いろあいは、たまらないだろうね。」と、老人ろうじんは、さもよろこばしそうにわらいました。
らんの花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
畜犬票ちくけんひょうが、ふるくなったような、おおきさも、色合いろあいも、そっくりでありましたので、もしこれをいぬ首輪くびわにぶらさげておいたら、だれのにも、畜犬票ちくけんひょうえるであろうとおもいました。
青い石とメダル (新字新仮名) / 小川未明(著)
「あのいぬがいると用心ようじんはいいけれど、そととおる、なんでもないひとまでが迷惑めいわくしますね。」と、おかあさんは、むすめ正月しょうがつあか色合いろあいのった衣物きものいながら、おっしゃいました。
風雨の晩の小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
けずおとらずにみごとな色合いろあいとなりました。
ゆずの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)