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自来也
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じらいや
ふりがな文庫
“
自来也
(
じらいや
)” の例文
自来也
(
じらいや
)
や
同心格子
(
どうしんこうし
)
や
波
(
なみ
)
に月は、いせいよく、店の上にぶらさがってふわふわ動いていました。清造はそんな
凧
(
たこ
)
を見たのは、はじめてでした。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
男は
美
(
よ
)
し、肌も白し、虫も殺さぬ顔をしているから、人殺しの
兇状
(
きょうじょう
)
こそなけれ、
自来也
(
じらいや
)
の再来とまでいわれた人間だった。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
自来也
(
じらいや
)
も芝居や草双紙でおなじみの深いものである。わたしも「喜劇自来也」をかいた。自来也は
我来也
(
がらいや
)
で、その話は宋の
沈俶
(
ちんしゅく
)
の「
諧史
(
かいし
)
」に載せてある。
自来也の話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ちいさなちいさな小
蟹
(
かに
)
だのふぐだのを
選
(
より
)
出してくれる、
皺
(
しわ
)
の
自来也
(
じらいや
)
の、年代のついたいさみの与三
爺
(
じい
)
が
旧聞日本橋:23 鉄くそぶとり(続旧聞日本橋・その二)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
犬山
道節
(
どうせつ
)
、石川五右衛門、
天竺
(
てんじく
)
徳兵衛、
自来也
(
じらいや
)
以上の幻魔術が現代に行われ得る事になりはしまいか。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
しゃ!明神様の
託宣
(
おつげ
)
——と
眼玉
(
まなこだま
)
で
睨
(
にら
)
んで見れば、どうやら近頃から
逗留
(
とうりゅう
)
した渡りものの
書生坊
(
しょせっぽう
)
、悪く優しげな
顔色
(
つらつき
)
も、絵草子で見た
自来也
(
じらいや
)
だぞ、盗賊の張本ござんなれ。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そう云って両手を差上げたが、両肩から手首近くまで、
自来也
(
じらいや
)
の
彫青
(
ほりもの
)
があるのが、濡れているせいであろうか、巻物を
咬
(
くわ
)
えた
蝦蟇
(
がま
)
の眼玉がぎろぎろと動いて赤瀬を睨んだように見えた。
糞尿譚
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
かの
田舎源氏
(
いなかげんじ
)
、
自来也
(
じらいや
)
物語、
膝栗毛
(
ひざくりげ
)
、
八笑人
(
はっしょうじん
)
、義太夫本、浄瑠
理
(
ママ
)
本のごとき、婦女童子もこれを読んでよく感動し、あるいは笑い、あるいは
哀
(
かなし
)
むもの、まことに言語・文章の
相同
(
あいおなじ
)
きゆえんなり。
平仮名の説
(新字新仮名)
/
清水卯三郎
(著)
「
自来也
(
じらいや
)
ですね」
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
三枚つづき五枚つづき、似顔絵のうまい絵師のが
絵草紙屋
(
えぞうしや
)
の店前にさがると、何町のどこでは
自来也
(
じらいや
)
が出来たとか、どこでは
和唐内
(
わとうない
)
の
紅流
(
べになが
)
しだとか、気の早い
涼台
(
すずみだい
)
のはなしの種になった。
旧聞日本橋:15 流れた唾き
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
白く
肌理
(
きめ
)
の
細
(
こまか
)
い金五郎の皮膚にくらべて、友田の身体は、
鮫肌
(
さめはだ
)
で、どす黒い。そこへ、両腕から背中一面にかけて、
自来也
(
じらいや
)
の彫青をしているので、よごれたシャツでも着ているようである。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
“自来也”の解説
自来也、児雷也(じらいや)は、江戸時代後期の読本に登場する架空の盗賊・忍者。明治以降、歌舞伎や講談などへの翻案を通して蝦蟇の妖術を使う代表的な忍者キャラクターとして認識され、現在に至るまで映画・漫画・ゲームなど創作作品に大きな影響を及ぼしている。
(出典:Wikipedia)
自
常用漢字
小2
部首:⾃
6画
来
常用漢字
小2
部首:⽊
7画
也
漢検準1級
部首:⼄
3画
“自来也”で始まる語句
自来也鞘