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紛
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まぐ
ふりがな文庫
“
紛
(
まぐ
)” の例文
「さやうで御座います。来月あたりに成りませんと、余り咲きませんので、これが
唯
(
たつた
)
一つ有りましたんで、
紛
(
まぐ
)
れ
咲
(
ざき
)
なので御座いますね」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「棄てられたり
紛
(
まぐ
)
れたりして来たから拾って育ててやるので、犬や猫を飼うのは
楽
(
たのし
)
みよりは
苦
(
くるし
)
みである。わざわざ求めて飼うもんじゃ決してない、」
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
だが、時間がたつに従って、一座は、今日の爆撃がたまたま
地隙
(
ちげき
)
を縫って、深い地下に達したというような
紛
(
まぐ
)
れあたりのものでないことに気がついたのだった。
今昔ばなし抱合兵団:――金博士シリーズ・4――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
美濃の
斎藤道三
(
さいとうどうさん
)
どのと、
聟
(
むこ
)
舅
(
しゅうと
)
の初対面をなされた時の信長公の仕方は、なかなか平常のうつけとは違っていたとか。——はははは。あれはうつけの
紛
(
まぐ
)
れ
当
(
あた
)
りというもの。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
本当に是で
好
(
い
)
い事だと思って、其言葉の尾に
縋
(
すが
)
って、何処かの雑誌へ周旋をと頼んだ。こんなのを
盲目
(
めくら
)
の
紛
(
まぐ
)
れ
当
(
あた
)
りと謂うのだろう。機を制せられて、先生も仕方がなさそうに是も受込む。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
「いや、成功は運だよ。
紛
(
まぐ
)
れ当りだ。しかし奮闘丈けは遺憾なくしている」
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「親分、そんな情ねえ事を言つて貰ひたくねえ。あれは
紛
(
まぐ
)
れ當りだ」
銭形平次捕物控:040 兵庫の眼玉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
後
(
あと
)
で聞けば、硫黄でえぶし立てられた
獣物
(
けもの
)
の、恐る恐る穴の口元へ首を出した処をば、清五郎が待構えて一打ちに
打下
(
うちおろ
)
す鳶口、それが
紛
(
まぐ
)
れ当りに運好くも、狐の眉間へと、ぐっさり突刺って、奴さん
狐
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
この猫も
本
(
も
)
とは皆川町時代に何処からか
紛
(
まぐ
)
れ込んで来た迷い猫であって、毛並から
面付
(
つらつき
)
までが余り
宜
(
よ
)
くなかった。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
紛
常用漢字
中学
部首:⽷
10画
“紛”を含む語句
紛糾
紛紜
紛擾
紛々
紛失
紛雑
紛争
紛失物
紛雜
気紛
腹立紛
紛帨
見紛
氣紛
紛込
云紛
紛堊
天衣紛
大紛亂
雑然紛然
...