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糶
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せり
ふりがな文庫
“
糶
(
せり
)” の例文
私は、
長崎
(
ながさき
)
の石畳の多い旧波止場で、義父が支那人の
繻子
(
しゅす
)
売りなんかと、店を並べて
肩肌
(
かたはだ
)
抜いで唐津の
糶
(
せり
)
売りしているのを思い出した。
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
立
(
た
)
てゝ
糶
(
せり
)
呉服
(
ごふく
)
の
見
(
み
)
るかげもなかりしが
六間間口
(
ろくけんまぐち
)
に
黒
(
くろ
)
ぬり
土藏
(
どざう
)
時
(
とき
)
のまに
身代
(
しんだい
)
たち
上
(
あが
)
りて
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
二人
(
ふたり
)
の
内
(
うち
)
兄
(
あに
)
は
無論
(
むろん
)
家
(
いへ
)
の
相續
(
あととり
)
弟
(
おとゝ
)
には
母方
(
はゝかた
)
の
絶
(
たえ
)
たる
姓
(
せい
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
三千円から段々に
糶
(
せり
)
上げて、即金二万円、あとは二千五百円ずつの月賦払いというのから、三万円即金の残り月賦と顧問氏は、
算盤
(
そろばん
)
をはじきだした。
モルガンお雪
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
自分の番が来ると彼れは
鞍
(
くら
)
も置かずに自分の馬に乗って出て行った。人々はその馬を見ると敬意を払うように互にうなずき合って今年の
糶
(
せり
)
では一番物だと
賞
(
ほ
)
め合った。
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
昨年の秋とかにも古川町の芝居小屋で、大規模の田の
糶
(
せり
)
が行われた。数週前から売るべき田地を一筆ごとに、所在番号その他を掲げて公告し、なお印刷にも付して広く回したようである。
雪国の春
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
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糶
(
せり
)
台の上に妻を立たせた
新奇談クラブ:02 第二夜 匂う踊り子
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
自身
(
みづから
)
食客の
糶
(
せり
)
賣したりとて、誰れかは正氣に聞くべき何處にも狂氣あつかひ情なく、さる處にて乞食とあやまたれし時、御臺處に呼こまれて一飯の御馳走下しおかれしを
暗夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
糶
漢検1級
部首:⽶
25画
“糶”を含む語句
糶上
糶売
糶出
糶市
糶呉服
糶声
糶屋
糶台
糶場
糶売場
糶庭
糶拂
糶詰
糶賣