“糶上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せりあが63.6%
せりあ36.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ギックリやりますし、その方は蝦蟇口がまぐちを口に、忍術の一巻ですって、蹴込けこみしゃがんで、頭までかくした赤毛布あかげつとを段々に、仁木弾正にっきだんじよう糶上せりあがった処を
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その中へ、炬燵こたつが化けて歩行あるき出したていに、むっくりと、大きな風呂敷包を背負しょった形が糶上せりあがる。消え残ったあかりの前に、霜に焼けた脚が赤く見える。
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「こちらが菊人形の元祖、植半うえはんでござい。当年のご覧ものは、中は廻り舞台、三段返し糶上せりあげ。いちいち口上をもってご案内。サア、評判評判」
顎十郎捕物帳:22 小鰭の鮨 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
或人が四千五百弗まで糶上せりあげて落したそうだ。一体虎なんかは香具師やしの買うものだろう。
髪の毛 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)