“植半”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うえはん83.3%
うゑはん16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「こちらが菊人形の元祖、植半うえはんでござい。当年のご覧ものは、中は廻り舞台、三段返し糶上せりあげ。いちいち口上をもってご案内。サア、評判評判」
顎十郎捕物帳:22 小鰭の鮨 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
植半うえはんの屋根に止れるとび二羽相対してさながら瓦にて造れるようなるを瓦じゃ鳥じゃと云ううち左なる一羽嘲るがごとく此方こっちを向きたるに皆々どっと笑う。
半日ある記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
当時入谷には「松源まつげん」、根岸に「塩原しほばら」、根津に「紫明館しめいくわん」、向島に「植半うゑはん」、秋葉に「有馬温泉」などいふ温泉宿があつて、芸妓をつれて泊りに行くものも尠くなかつた。
里の今昔 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)