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精根
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せいこん
ふりがな文庫
“
精根
(
せいこん
)” の例文
あたしゃ今こそお
前
(
まえ
)
に、
精根
(
せいこん
)
をつくしたお
化粧
(
けしょう
)
を、してあげとうござんす。——
紅白粉
(
べにおしろい
)
は、
家
(
いえ
)
を
出
(
で
)
る
時
(
とき
)
袱紗
(
ふくさ
)
に
包
(
つつ
)
んで
持
(
も
)
って
来
(
き
)
ました。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
だが、あたしの弱かつたのはお灸のせゐだと
今
(
いま
)
では思つてゐる。なぜならば、
膏汗
(
あぶらあせ
)
と
精根
(
せいこん
)
を五ツ六ツのころから
絞
(
しぼ
)
りつくしてゐるのだ。
お灸
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
それで
精根
(
せいこん
)
がつきはてたとでもいうようにぐったりとしてしまったいねを見て、安閑と家を外にはしていられない気になったのであった。
暦
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
「かえるは、どうしたろう。」と、
見
(
み
)
ると、これも、
精根
(
せいこん
)
がつきはてたように、
南天
(
なんてん
)
の
木
(
き
)
の
下
(
した
)
に、じっとしていました。
少年の日二景
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
はやお味方の者どもも、斬り死にか、降参か、それしかないぞと、しどろに防ぎ疲れておりまする。今はもうただ苦しいだけです。はや
精根
(
せいこん
)
もありません。あれ、あのように地を
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
お若はそんなことには眼はとまりません、夢中でかけ出して一町ほども逃げ、思わず往来の人に突当りましたが、
精根
(
せいこん
)
がつかれて居るから堪らない、今度はばったり自分が倒れた。
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
とうとうがんりきの
精根
(
せいこん
)
が尽きたと見えて、ジリジリと退却、紙張と葛籠を睨めながら、脇差に手をかけたなりで、あとじさりに敷居を越えて、ついに部屋の外へ出てしまいました。
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
その時お栄は
御弾
(
おはじ
)
きをしながら、祖母の枕もとに坐っていましたが、隠居は
精根
(
せいこん
)
も尽きるほど、疲れ果てていたと見えて、まるで死んだ人のように、すぐに寝入ってしまったとか云う事です。
黒衣聖母
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そこは
裾野
(
すその
)
におおい
断層
(
だんそう
)
のさけ目であって、両面とも、切ってそいだかのごとき岩と岩とにはさまれている
数丈
(
すうじょう
)
の地底なので、さすがの
忍剣
(
にんけん
)
も、
精根
(
せいこん
)
をつからして空の明るみをにらんでいた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
御意
(
ぎょい
)
に従ったのが
仇
(
あだ
)
となり、さんざん、おもちゃにされて
精根
(
せいこん
)
を吸い取られ、逃げ出しては取つかまり、取つかまり、どうにもこうにも所在が尽き果てて、人の顔を見れば助けを求めているのだ。
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“精根”の意味
《名詞》
精力と根気。
(出典:Wiktionary)
精
常用漢字
小5
部首:⽶
14画
根
常用漢字
小3
部首:⽊
10画
“精”で始まる語句
精
精神
精悍
精進
精々
精緻
精霊
精巧
精舎
精進潔斎