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盗坊
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どろぼう
ふりがな文庫
“
盗坊
(
どろぼう
)” の例文
今思えば
是
(
こ
)
れは茶屋でもトックに
知
(
しっ
)
て居ながら黙って通して、実はその盗品の勘定も
払
(
はらい
)
の内に
這入
(
はいっ
)
て居るに相違ない、毎度の事でお
極
(
きま
)
りの
盗坊
(
どろぼう
)
だから。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
切
(
せめ
)
て
盗坊
(
どろぼう
)
の
所為
(
しわざ
)
にでも見せ掛け何か品物を盗んで置くとか此室を
取散
(
とりちら
)
して置くとか
夫
(
それ
)
くらいの事は
仕
(
し
)
そうな
者
(
もの
)
だ
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
「あゝ銭が欲しいなあ!」と、私は
盗坊
(
どろぼう
)
というものは、斯ういう時分にするのかも知れぬ、と其様なことまで下らなく思いあぐんで、日を暮らしていた。
別れたる妻に送る手紙
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
そうして見ると、わたし
盗坊
(
どろぼう
)
ね。お前さんは目が覚めて見ると、わたしに何もかも取られてしまっているのだわ。それをわたしは取ってあの人に可哀がられる
種
(
たね
)
にしている。
一人舞台
(新字新仮名)
/
アウグスト・ストリンドベリ
(著)
犯罪者になって死刑の宣告を受けて見るが
好
(
い
)
い。それか、
己
(
おれ
)
のような体になって見るが好い。その上でなくては話しは出来ないのだ。
盗坊
(
どろぼう
)
は平気な顔で絞首台へ連れて行かれる。
みれん
(新字新仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
▼ もっと見る
根が三人兄弟の
中
(
うち
)
では慾の一番深い二郎次でしたから、そんな大金を見ると、フラフラと悪い心が起りました。お金がこんなに
儲
(
もう
)
かるのなら、
盗坊
(
どろぼう
)
の仲間になってもいいと思いました。
三人兄弟
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
盗坊
(
どろぼう
)
根性がちょっぴりと、助平根性がちょっぴりと
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
悪人を探す為に善人を迄も疑い、見ぬ振をして
偸
(
ぬす
)
み
視
(
み
)
、聞かぬ様をして偸み
聴
(
きく
)
、人を見れば
盗坊
(
どろぼう
)
と思えちょう
恐
(
おそろし
)
き誡めを職業の虎の巻とし果は疑うに
止
(
とま
)
らで
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
もしあなたが
盗坊
(
どろぼう
)
なら
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
是より夜の明るまで余は眠るにも眠られず、様々の想像を浮べ来りて是か
彼
(
あ
)
れかと考え廻すに目科は
追剥
(
おいはぎ
)
か
盗坊
(
どろぼう
)
か
但
(
たゞ
)
しは又強盗か、何しろ
極々
(
ごく/\
)
の悪人には相違なし。
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
余は故と「では幽霊の真似をして私を驚かせた——」秀子「ハイ其の
盗坊
(
どろぼう
)
は虎井夫人です、私は初めから疑って居ましたが、衣嚢の紛失を見て愈々爾だと思いました、 ...
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
若
(
も
)
し
盗坊
(
どろぼう
)
ならば知らぬ事、老人を殺した奴が何一品盗まずに立去たと云う所を見れば盗坊で有りません
愈々
(
いよ/\
)
藻西に限ります藻西の外に其様な事をする者の有う筈が有ません
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
其の幽霊が
盗坊
(
どろぼう
)
です、溜息を吐いたり壁を撫でたりするのは貴方を
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
盗
常用漢字
中学
部首:⽫
11画
坊
常用漢字
中学
部首:⼟
7画
“盗”で始まる語句
盗
盗人
盗賊
盗棒
盗汗
盗跖
盗見
盗森
盗心
盗泉