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生易
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なまやさ
ふりがな文庫
“
生易
(
なまやさ
)” の例文
そのために十勝岳のような所では、零下十度以下の戸外で数時間もの連続観測をするのであるから、
生易
(
なまやさ
)
しいことではないのである。
雪
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
けれど、二三
日
(
にち
)
もたつともうそろそろむづむづしてくるのだから、この
熱病
(
ねつびやう
)
生易
(
なまやさ
)
しいことではなかなか
全快
(
ぜんくわい
)
しさうにもない。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
彼女が、瑠璃子夫人であるか何うかは、手記を読んだ後も、判然とは
判
(
わか
)
らなかった。が、たゞ
生易
(
なまやさ
)
しく平和の
裡
(
うち
)
に、返すべき時計でないことは
明
(
あきらか
)
だった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
負けず劣らず酷いのが、
伊香保
(
いかほ
)
を中心として
榛名
(
はるな
)
をめぐって、前橋、高崎あたりを襲うやつ。この辺のは、ガラガラゴロゴロなぞという
生易
(
なまやさ
)
しい音ではない。
雷嫌いの話
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
それも、
斬
(
き
)
ったの張ったのという
生易
(
なまやさ
)
しいのではなくて、お目出度い元日に、組頭の首が一つ
脱
(
と
)
れて飛んだのだから、大変なさわぎになったのは当然である。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
いや何のそのような
生易
(
なまやさ
)
しいことが、と貞阿はわれとわが心を
叱
(
しか
)
る。京の滅びなど
此
(
こ
)
の眼で見て来たことは、恐らくはこの度の大転変の現われの
九牛
(
きゅうぎゅう
)
の一毛にしか過ぎまい。
雪の宿り
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
諸君! これは
生易
(
なまやさ
)
しい遊び事ではございません。一生の浮沈の別れ目です。生涯山賊の部下として、奴隷の境遇に終始するか、愛と自由と平等との人間界へ下りて行くか、その別れ目でございます。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
その火焔山は昔孫悟空が天宮を
鬧
(
さわ
)
がした時、老君の
丹炉
(
たんろ
)
を
踏倒
(
ふみたお
)
し、それが地に降って出来たものである。それはなかなか活火山などという
生易
(
なまやさ
)
しいものではないらしい。
『西遊記』の夢
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
名ばかりの妻、これは
瑠璃子
(
るりこ
)
が最初考えていたように、
生易
(
なまやさ
)
しいことではなかった。彼女は、自分の
操
(
みさお
)
を守るために、あらゆる手段と謀計とを
廻
(
めぐ
)
らさねばならなかった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
いや何のそのやうな
生易
(
なまやさ
)
しいことが、と貞阿はわれとわが心を
叱
(
しか
)
る。京の滅びなど
此
(
こ
)
の眼で見て来たことは、恐らくはこの度の大転変の現はれの
九牛
(
きゅうぎゅう
)
の一毛にしか過ぎまい。
雪の宿り
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
そんな
生易
(
なまやさ
)
しい場面ではないのだから、お絃の顔つきもいささか緊張している。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
まして潜水状態で、前に言ったような極度に精密を要する測定をするのは
生易
(
なまやさ
)
しいことではない。それでこの方法で世界中の七つの海を
隈
(
くま
)
なく探るという案は先ず実行不可能である。
地球の円い話
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
あれは
生易
(
なまやさ
)
しいことで救える男ではない。政治なんぞで
成仏
(
じょうぶつ
)
できる男ではない。
雪の宿り
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
あれは
生易
(
なまやさ
)
しいことで救へる男ではない。政治なんぞで
成仏
(
じょうぶつ
)
できる男ではない。
雪の宿り
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
アメリカのことであるから、何百人の科学者を動員し、何千万円という研究費を使っているのかもしれないが、それにしても今度の戦争にすぐ間に合うというような
生易
(
なまやさ
)
しい仕事ではないはずである。
原子爆弾雑話
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
易
常用漢字
小5
部首:⽇
8画
“生”で始まる語句
生
生命
生憎
生活
生涯
生々
生垣
生物
生温
生死