球突たまつき)” の例文
カチインと※ずきこ※てくる球突たまつきたまひゞきはさういふ塲面ばめん空氣くうき對應たいおうして、いかにもかんじの美しい、何ともいへない舞たい効果こうくわをなしてゐる。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
夜にりては「レローイ」珈琲館かひいかんと云えるに行きたま歌牌かるたの勝負を楽むが捨難すてがた蕩楽どうらくなりしが、一夜あるよ夫等それらの楽み終りて帰り来り、球突たまつきたわむれを想いながら眠りにつきしに
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「こなたには面白き話一つする人なし。この様子にては骨牌カルタのが球突たまつきに走るなど、いまはしき事を見むも知られず。おん連れの方と共に、こなたへ来たまはずや。」と笑みつつすすむる
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
文部もんぶ留学生の洋画家が、昼間はカルチエル・ラタンの居酒屋と球突たまつき屋で暮し、夜になつてやつと絵具箱をかつぎ出すのが多いのを見ると、蕪村にしても夜をかいたかも判らないのだから。
ところで、わたし球突たまつきはじめたのは三田の文科ぶんくわ豫科よくわ生だつた二十一の時で、あきれいのやうにからだをわるくして伊豆いづ山の相模屋旅館さがみやりよくわんに一月ほどをくらしたが
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
わたしせま知識ちしき範圍はんいでは、戯曲ぎきよく球突たまつきたまひゞきなどをもちゐたのはひとりチエエホフあるのみのやうである。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)