獵師れふし)” の例文
新字:猟師
それに追ひすがる喜三郎は、まさに山を見ざる獵師れふしです。諸道具を蹴飛ばし、障子をハネ飛ばして、お近の襟髮に無手と手がかゝります。
足早あしばやに立去しはおそろしくもまたたくみなるくはだてなり稍五ツ時頃に獵師れふしの傳九郎といふが見付みつけ取散せし笈摺おひずる并に菅笠すげがさ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
老人らうじんくちをあいてわらひ、いやめづらしくもない、まゝあること、にはかゆき降籠ふりこめられると、ともはなれ、ねぐらまよひ、行方ゆくへうしなひ、じきゑて、かへつてひとなづる、これは獵師れふしあはれんで、生命いのちらず、ひえ
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
たゝ兎角とかく利口りこう發明はつめいの樣に思はるゝなり則ち義經卿近くは眞田幸村さなだゆきむら又平家にても知盛卿など皆其類にして漢の高祖の所謂いはゆる獵師れふし獵犬れふけんの功に違ひ有が如し然りと雖も百姓半左衞門のせがれ半作より弟半四郎の方は生れつきはたらきもあり又大力無双なれども温順をんじゆんにして兄弟共至つて親に孝行を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)