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為遂
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しと
ふりがな文庫
“
為遂
(
しと
)” の例文
旧字:
爲遂
そして彼には、この
刹那
(
せつな
)
を境にして自分が、この地上で自ら
為遂
(
しと
)
げなければならぬ事の何かを、完全に悟ったような気がしていた。
紅い花
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
それから一年に近い間、この小さい為事は
滑
(
なめらか
)
に
為遂
(
しと
)
げられて来たのだが、今日はすず子に堪へられない悪感を与へるのであつた。
計画
(新字旧仮名)
/
平出修
(著)
そこで君に注意して貰ひたいのは、そんな冒険な事を旨く
為遂
(
しと
)
げるには、そいつが非常な軽捷な奴でなくてはならぬと云ふ点だ。
病院横町の殺人犯
(新字旧仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
それと同時に草原を物狂わしく走っていた間感じていた、
旨
(
うま
)
く復讐を
為遂
(
しと
)
げたと云う喜も、次第につまらぬものになって来た。
女の決闘
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
即ち何事に依らず完全に
為遂
(
しと
)
げて、衆人の賞讃と驚歎とを博せようとするのである。
例之
(
たとへ
)
ば学科は人に褒められ、模範とせられるまで勉強する。
パアテル・セルギウス
(新字旧仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
▼ もっと見る
然しそれ程の
覚束
(
おぼつか
)
ない事が、一方から見れば、是非共
為遂
(
しと
)
げなくてはならぬ事である。そこで一行は先ず高崎と云う俵をほどいて見ることにした。
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「しかし客人、死を
惜
(
おし
)
む者は殺さぬが又
掟
(
おきて
)
だ、
予
(
あらかじ
)
め聞かう、
主
(
ぬし
)
ある者と恋を
為遂
(
しと
)
げるため、死を覚悟か。」
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
親御
(
おやご
)
さんが、その体では見込がないから廃嫡する、といわれた時、どうか少し待って下さい、必ず何か
為遂
(
しと
)
げますから、と泣いてお頼みになり、江戸へ出て国学を
専攷
(
せんこう
)
して
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
夜陰に乗じて事を
為遂
(
しと
)
げるのは、元よりこんな場合の法則だが、その夜も来ない夕刻から、番所の前の往来は、一の
柵
(
さく
)
も二の柵も閉まって、すわといえば鳴子が鳴りそうだ。
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
老人も昔脱獄を
為遂
(
しと
)
げた時の事を思ひ出して、夕方になつて、自分は床の上に寝てゐながら、ワシリに島の地理を話し、逃げ出す時、どの道を逃げなくてはなるまいといふやうな事を言つた。
樺太脱獄記
(新字旧仮名)
/
ウラジミール・ガラクティオノヴィチ・コロレンコ
(著)
おまへは決心をしてそれを
為遂
(
しと
)
げることの六ヶ
敷
(
しい
)
方
(
ほう
)
には違ひ
有
(
あり
)
ません。それが
為
(
ため
)
におまへもいかい苦労をおしだ、わたしも
中
(
なか
)
/\はたで気が
揉
(
も
)
め升。しかしまた
少
(
ちひ
)
さいにしては感心な
処
(
ところ
)
も
有升
(
あります
)
。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
反響が、手早く
為遂
(
しと
)
げた事実になって、素直には8830
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
息張って
為遂
(
しと
)
げた目的から退いて行く。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
為遂
(
しと
)
げりや四
枚肩
(
まいがた
)
。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
為
常用漢字
中学
部首:⽕
9画
遂
常用漢字
中学
部首:⾡
12画
“為”で始まる語句
為
為事
為方
為替
為人
為様
為体
為合
為来
為業