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火光
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ひかり
ふりがな文庫
“
火光
(
ひかり
)” の例文
「
貴所方
(
あなたがた
)
は」と糸子を差し置いて
藤尾
(
ふじお
)
が振り返る。黒い髪の陰から
颯
(
さっ
)
と白い顔が
映
(
さ
)
す。頬の端は遠い
火光
(
ひかり
)
を受けてほの赤い。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
一人の老人がうずくまっていた。一人の小男が種子ヶ島で、その老人を狙っていた。石壁から
火光
(
ひかり
)
が射していた。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
二人の定紋を比翼につけた
枕
(
まくら
)
は意気地なく倒れている。燈心が
焚
(
も
)
え込んで、あるかなしかの
行燈
(
あんどう
)
の
火光
(
ひかり
)
は、「
春如海
(
はるうみのごとし
)
」と書いた額に映ッて、字形を夢のようにしている。
今戸心中
(新字新仮名)
/
広津柳浪
(著)
今
(
いま
)
から
二分
(
にふん
)
三分
(
さんぷん
)
前
(
まへ
)
までは
確
(
たしか
)
に
閃々
(
せん/\
)
と
空中
(
くうちう
)
に
飛
(
と
)
んで
居
(
を
)
つた
難破信號
(
なんぱしんがう
)
の
火光
(
ひかり
)
は
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せて、
其處
(
そこ
)
には
海面
(
かいめん
)
より
數
(
すう
)
十
尺
(
しやく
)
高
(
たか
)
く
白色球燈
(
はくしよくきうとう
)
輝
(
かゞや
)
き、
船
(
ふね
)
の
右舷
(
うげん
)
左舷
(
さげん
)
と
覺
(
お
)
ぼしき
處
(
ところ
)
に
緑燈
(
りよくとう
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
真っ赤な
火光
(
ひかり
)
の中を走ってくる影を見ると、明らかに、それは
僧形
(
そうぎょう
)
の人だった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
滝は凍って音を立てず、時々崩れる
頽雪
(
ゆきなだれ
)
は、岩をも大木をも引き包んで、深々たる谷底へ落ちて行く。空には月なく星もなく、地上には一点の
火光
(
ひかり
)
もない。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
と、その視線の遥かかなたの、木立の間から一点の
火光
(
ひかり
)
が、薄赤い色に輝いて見えた。
仇討姉妹笠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
血刀が群集の波の上に、
火光
(
ひかり
)
を受けて輝いている。
剣侠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“火光”の意味
《名詞》
燃焼する炎の光。
灯火による光。
(出典:Wiktionary)
火
常用漢字
小1
部首:⽕
4画
光
常用漢字
小2
部首:⼉
6画
“火光”で始まる語句
火光樹