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濶歩
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くわつぽ
ふりがな文庫
“
濶歩
(
くわつぽ
)” の例文
彼
(
かれ
)
は
其時
(
そのとき
)
服裝
(
なり
)
にも、
動作
(
どうさ
)
にも、
思想
(
しさう
)
にも、
悉
(
こと/″\
)
く
當世
(
たうせい
)
らしい
才人
(
さいじん
)
の
面影
(
おもかげ
)
を
漲
(
みなぎ
)
らして、
昂
(
たか
)
い
首
(
くび
)
を
世間
(
せけん
)
に
擡
(
もた
)
げつゝ、
行
(
い
)
かうと
思
(
おも
)
ふ
邊
(
あた
)
りを
濶歩
(
くわつぽ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
これに
渦毛
(
うづけ
)
の
斑
(
ぶち
)
の
艷々
(
つや/\
)
しき
狆
(
ちん
)
を
繋
(
つな
)
いで、ぐい/\と
手綱
(
たづな
)
のやうに
捌
(
さば
)
いて
來
(
き
)
しが、
太
(
ふと
)
い
聲
(
こゑ
)
して、
何
(
ど
)
うぢや
未
(
ま
)
だ
歩行
(
ある
)
くか、と
言
(
い
)
ふ/\
人
(
ひと
)
も
無
(
な
)
げにさつさつと
縱横
(
じうわう
)
に
濶歩
(
くわつぽ
)
する。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
只、金を通して、金の周圍に、すばらしい、同時にえたいの知れない不可思議な力を持つたからくり人形が、どし/\と
跫音
(
あしおと
)
高く
濶歩
(
くわつぽ
)
してゐるのを感ずるだけであつた。
天国の記録
(旧字旧仮名)
/
下村千秋
(著)
東清
(
とうしん
)
鉄道あたりの従業員は、日本人と
露西亜
(
ロシア
)
人とで冬になるとことにエネルギイの差が目立つといふことをきいてゐるが、今頃の鎌倉を
濶歩
(
くわつぽ
)
してゐる西洋人を見るとさうだらうと思ふ。
一番気乗のする時
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
濶
漢検1級
部首:⽔
17画
歩
常用漢字
小2
部首:⽌
8画
“濶”で始まる語句
濶
濶達
濶葉樹
濶大
濶然
濶々
濶眼
濶葉樹林
濶葉
濶面