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滞
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とどこ
ふりがな文庫
“
滞
(
とどこ
)” の例文
旧字:
滯
すなわち問屋の払いを踏み倒すか、雇人の給料を不払いにするか、家賃を
滞
(
とどこ
)
らすか、いずれにしても不始末は免れないのだ。
一商人として:――所信と体験――
(新字新仮名)
/
相馬愛蔵
、
相馬黒光
(著)
ところが七年前に少々家賃を
滞
(
とどこ
)
おらしたのが今日まで
祟
(
たた
)
っていて出る事ができん。しかも彼の財産は早晩家賃のかたに取られるという始末だ。
倫敦消息
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その時は
丁度
(
ちょうど
)
十月下旬で少々寒かったが
小春
(
こはる
)
の時節、一日も
川止
(
かわどめ
)
など云う災難に
遇
(
あ
)
わず
滞
(
とどこ
)
おりなく江戸に着て、
先
(
ま
)
ず
木挽町
(
こびきちょう
)
汐留
(
しおどめ
)
の奥平屋敷に行た所が、
鉄砲洲
(
てっぽうず
)
に中屋敷がある
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
後始末やら、堂上衆への挨拶やら、やっと、
滞
(
とどこ
)
おりなく了えたので駈けつけてきたような有様じゃ——。ところで、お
汝等
(
ことら
)
は、何しておらるるのじゃ、三太夫殿を叱っているような様子だが
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さは云へ折角の御芳志ならば、今
些
(
すこ
)
しばかり
彼方
(
かなた
)
の筑前領まで御見送り賜はりてむや。さすれば御役目
滞
(
とどこ
)
り無く相済みて、
無益
(
むやく
)
の
殺生
(
せっしょう
)
も御座なかる可く、御藩の恥辱とも相成るまじ。此儀如何や。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
しかし越した
嬉
(
うれ
)
しさがまだ消えないうちに、またそのいささかの胃の
滞
(
とどこ
)
うる重き苦しみに
堪
(
た
)
え切れなくなって来た。そうしてまた吐いた。吐くものは大概水である。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
打ち明けた御話をすると、実は少し下宿代を
滞
(
とどこ
)
おらしていたので、話をしたら雷獣とそうしてズクが面倒をいうだろうと思って、わざと断らずに、自由行動を取りました。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
消化
(
こな
)
れない堅い団子が胃に
滞
(
とどこ
)
おっているような不安な胸を
抱
(
いだ
)
いて、わが室へ帰って来た。そうしてまた線香を
焚
(
た
)
いて坐わり出した。その
癖
(
くせ
)
夕方までは坐り続けられなかった。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
君がそういう態度で、二年もいる客に対する気ならそれで好い。こっちにも
料簡
(
りょうけん
)
がある。僕は過去二年の間君のうちに厄介になっているが、一カ月でも
宿料
(
しゅくりょう
)
を
滞
(
とどこ
)
おらした事があるかい
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
滞
常用漢字
中学
部首:⽔
13画
“滞”を含む語句
滞在
凝滞
停滞
渋滞
滞在中
滞留
遅滞
滞陣
沈滞
結滞
無滞
萎靡沈滞
血滞
鬱滞
礙滞
疑滞
無遅滞
潴滞
滞米
滞留中
...