混乱こんらん)” の例文
旧字:混亂
不肖ふしょう奉行ぶぎょうの身をもって、混乱こんらんのなかとはいえ、過激かげきたことばをはっしたのは、重々じゅうじゅうなあやまり、どうかお気持をとりなおしていただきたい」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのころ町々は町会議員の選挙でかなえのわくがごとく混乱こんらんした、あらゆる商店の主人はほとんど店をからにして奔走ほんそうした。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
ものをかんがえるには、こうしてくらみちあるくのがてきしたばかりでなしに、せっかく、たのしい、かすかな空想くうそういと混乱こんらんのために、ってしまうのがしかったのです。
青い星の国へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
混乱こんらんした世相はここにもあらわれて、つみもなく若い生命いのちをうばわれた彼らの墓前ぼぜんに、花をまつるさえ忘れていることがわかった。花立ての椿つばきはがらがらにれて午後のをうけている。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
と、白旗しらはたみやうらから、よろばいだした法師武者ほうしむしゃがある。こなたの混乱こんらんに乗じて、そこなる馬に飛びつくやいな、死にものぐるいであなたへむかって走りだした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その結果は連盟はバラバラになって、収拾しゅうしゅうできない混乱こんらんにおちいってしまう、それはおそろしいことだ。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
イバンスのこのことばは、少年たちをますます混乱こんらんさせた。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)