“沼(ぬ)” の例文
「味鴨(あぢ)の住む須佐(すさ)の入江の隠(こも)り沼(ぬ)のあな息衝(いきづ)かし見ず久(ひさ)にして」(巻十四・三五四七)の用例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
隠(こも)り沼(ぬ)といった趣きのもあり、樹の茂った高い崖の根に蒼暗く、古城趾の濠を思わすのもあって、小バイケイ草の多い、美しい草地の波を越えると、ここらで最大の明るい池畔に出る。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
ひと萌えの沼(ぬ)べりのなづな露ふかし仔牛食みをりそのあさみどり
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
わが通ひ路棹(さを)に花ある沙羅(しやら)も折れ沼(ぬ)じりの家は夕日するかな
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
秣草(まぐさ)には刈りは刈るとも隠(かく)れ沼(ぬ)のあやめは残せ枕結(ゆ)ふべく
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
苅野(かりの)に凭(いこ)ひ、隱(こも)り沼(ぬ)の水澁(みしぶ)に浸(ひた)り
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫、薄田淳介(著)
夢も曇るか、こもり沼(ぬ)は
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
印旛沼(ぬ)の金鱗(こんりん)の鯉みじろがず夕風の網に捕られたりけり
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
沼(ぬ)の氣(け)に染(し)みてたゆたひぬ。
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫、薄田淳介(著)
夢も曇るか、こもり沼(ぬ)は
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
印旛沼(ぬ)の金鱗(こんりん)の鯉みじろがず諦(あきら)め果てし姿思(も)ひ食ふ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
沼(ぬ)の氣(け)に染みてたゆたひぬ。
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
こもり沼(ぬ)の上(うは)なだら水。
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
沼(ぬ)にひとりなる法子兒(はふしご)の
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫、薄田淳介(著)
沼(ぬ)にひとりなる法子兒(ほふしご)の
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)