“沼気”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうき60.0%
メタン40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鬼火の原因は沼気しょうき、燐化水素、あるいは双方の燃焼にありとの学説が起こったが、由来、鬼火を見たという人々の言がまちまちで、したがってその種類も非常に多く
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
そのもやか、沼気しょうきか、しらぬ灰色の海に、ときどき異様な斑点があらわれるのです。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そんなふうで、自分は動き出すことの禁ぜられた沼のようによどんだところをどうしても出切ってしまうことができなかった。そこへ沼の底からいて来る沼気メタンのようなやつがいる。
泥濘 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
御承知のとおり、腐敗瓦斯には沼気メタンのような熱の稀薄な可燃性のものが多量にあるのですから、その燐光が、月光で穴の縁に作られている陰影を消し、滑走中の妻を墜し込んだのです。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)