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気短
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きみじか
ふりがな文庫
“
気短
(
きみじか
)” の例文
旧字:
氣短
美人は鉄を
労
(
いたわ
)
りて、「お前、何悪いことをしやったえ。お丹はあの通り
気短
(
きみじか
)
だから
恐怖
(
こわ
)
いよ。私が
詫
(
わび
)
をしてあげる。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
... 買いますと形が崩れて色が悪くって長く置くとお砂糖が舌へジャリジャリと当ります。あれは強い火で
気短
(
きみじか
)
に煮たのだとおっしゃいましたね」お登和嬢
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
驕
(
おご
)
り誇らせるためと、もう一つは、西涼の兵は
悍馬
(
かんば
)
の如く
気短
(
きみじか
)
だから、その鋭角をにぶらすため、ことさらに、悠長と見せて彼を
焦立
(
いらだ
)
たせたまでのこと
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
然るに勝三郎は東京座における勝四郎の
勤
(
つとめ
)
ぶりに
慊
(
あきたら
)
なかった。そして病のために
気短
(
きみじか
)
になっている勝三郎と勝四郎との間に、次第に繕いがたい
釁隙
(
きんげき
)
を生じた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
金
(
きん
)
さんは、
親方
(
おやかた
)
も、
自分
(
じぶん
)
のように、
両親
(
りょうしん
)
がなく
一人
(
ひとり
)
ぽっちだったこと、
気短
(
きみじか
)
で、しかられるときは
怖
(
こわ
)
かったが、
人情深
(
にんじょうぶか
)
い、いい
人
(
ひと
)
だったことなど、
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
しました。
春風の吹く町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
ブラウンは額に八の字を寄せ、いつもに似合わぬ
気短
(
きみじか
)
になって鋤の柄をバタバタとはたいた。
作男・ゴーの名誉
(新字新仮名)
/
ギルバート・キース・チェスタートン
(著)
気短
(
きみじか
)
な馬はとうと
噛合
(
かみあひ
)
を始めた。その拍子に馬車が大揺れに揺れたと思ふと、大型な絹帽がころ/\と博士の肩を滑り落ちた。無慈悲な見物人は
滑
(
すべ
)
つこい博士の頭を見て声を立てて笑つた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
幸村へあいさつして、
気短
(
きみじか
)
に立ちかけると、幸村も、せめて一夜はお泊りをとある所だったが、主従の気もちを察してか、強いてともいわず、大助と嫁を呼んで
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのときは、
二人
(
ふたり
)
の
言葉
(
ことば
)
に、やむなく、
気短
(
きみじか
)
の
叔父
(
おじ
)
さんも
我慢
(
がまん
)
をせずにはいられませんでした。
人の身の上
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
何のジャムでも悪いのにそういうのが沢山あるのは強い火で
気短
(
きみじか
)
に煮るからです。モー一つ
肝腎
(
かんじん
)
なことは煮ながら根気好く上へ浮いて来る白いアクを
掬
(
すく
)
い取らねばなりません。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
金沢の
目貫
(
めぬき
)
の町の商店でも、経験のある人だから、
気短
(
きみじか
)
にそのままにしないで、「誰か居ませんか、」と、もう一度呼ぶと、「はい、」とその時、
媚
(
なまめ
)
かしい優しい声がして、「はい、」と
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「一国の
政事
(
まつりごと
)
を執らせられる方が、そんな
気短
(
きみじか
)
な事を仰有るもんぢやござりません。兎角気長に構へさせられてな。今に
御覧
(
ごらう
)
じませ、この種から立派な柿の実を
生
(
な
)
らせて御覧に入れます。」
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
古時計は年を取つて
気短
(
きみじか
)
になつてゐたので卅分ばかり進んでゐた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
相手は
気短
(
きみじか
)
の夕立で、博士はお尻の長い話し好きである。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
短
常用漢字
小3
部首:⽮
12画
“気短”で始まる語句
気短徒