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楼門
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ろうもん
ふりがな文庫
“
楼門
(
ろうもん
)” の例文
旧字:
樓門
と
快川
(
かいせん
)
は、
伊那丸
(
いなまる
)
の落ちたのを見とどけてから、やおら、
払子
(
ほっす
)
を
衣
(
ころも
)
の
袖
(
そで
)
にいだきながら、
恵林寺
(
えりんじ
)
の
楼門
(
ろうもん
)
へしずかにのぼっていった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
芝増上寺
(
しばぞうじょうじ
)
の
楼門
(
ろうもん
)
をしてかくの如く立派に見せようがためにはその門前なる広い松原が是非とも必要になって来るであろう。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
八七
山院人とどまらねば、
八八
楼門
(
ろうもん
)
は
八九
荊棘
(
うばら
)
おひかかり、
九〇
経閣
(
きやうかく
)
も
九一
むなしく
苔蒸
(
こけむ
)
しぬ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
巾
(
はば
)
の
広
(
ひろ
)
い
石段
(
いしだん
)
、
丹塗
(
にぬり
)
の
楼門
(
ろうもん
)
、
群
(
むら
)
がる
鳩
(
はと
)
の
群
(
むれ
)
、それからあの
大
(
おお
)
きな
瘤
(
こぶ
)
だらけの
銀杏
(
いちょう
)
の
老木
(
ろうぼく
)
……チラとこちらから
覗
(
のぞ
)
いた
光景
(
ありさま
)
は、
昔
(
むかし
)
とさしたる
相違
(
そうい
)
もないように
見受
(
みう
)
けられました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
今に
左甚五郎
(
ひだりじんごろう
)
が出て来て、吾輩の肖像を
楼門
(
ろうもん
)
の柱に
刻
(
きざ
)
み、日本のスタンランが好んで吾輩の似顔をカンヴァスの上に
描
(
えが
)
くようになったら、彼等
鈍瞎漢
(
どんかつかん
)
は始めて自己の不明を
恥
(
は
)
ずるであろう。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
こう自ら先に、
楼門
(
ろうもん
)
の方へ二、三歩、陽あしと往来を避けて立った。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「さわぐな、うろたえるな!
大衆
(
だいしゅ
)
は山門におのぼりめされ。わしについて、
楼門
(
ろうもん
)
の上へのぼるがよい」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
心頭
(
しんとう
)
を
滅
(
めっ
)
すれば火も
涼
(
すず
)
し——と
快川和尚
(
かいせんおしょう
)
は
恵林寺
(
えりんじ
)
の
楼門
(
ろうもん
)
でさけんだ。まけおしみではない、
英僧
(
えいそう
)
にあらぬ
蛾次郎
(
がじろう
)
でも、いまは、火のあついのを
意識
(
いしき
)
しなくなった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして、
西重門
(
にしじゅうもん
)
の
側
(
かわ
)
へ寄ろうとすると、
楼門
(
ろうもん
)
の内から、ゾロゾロ吐き出されてくる参詣人の中で
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
楼
常用漢字
中学
部首:⽊
13画
門
常用漢字
小2
部首:⾨
8画
“楼門”で始まる語句
楼門五三桐