曾孫そうそん)” の例文
新字:曽孫
「そうか、パチノが先祖からけついだ吸血病か、そうしてついに君にまで伝わったのか、パチノの曾孫そうそんにあたるが……」
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
曾孫そうそんの末は何になることであろうと悲しんでおりましたが、この娘は小さい時から親に希望を持たせてくれました。
源氏物語:13 明石 (新字新仮名) / 紫式部(著)
其後そののち田常でんじやう簡公かんこうころすにおよんで、ことごと高子かうし國子こくしぞくほろぼす。じやう曾孫そうそんいたりて(三三)自立じりふし、いんせい威王ゐわうる。へいもちおこなふ、おほい穰苴じやうしよはふ(三四)ならへり。
是忠親王の曾孫そうそんであり、父の篤行あつゆきから平姓を賜わり、和漢の才もあった人ではあるが、従五位上駿河守するがのかみになっただけで終った余り世栄を享けなかった人であるから、年齢其他の関係から
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と、口早にいって、越前守えちぜんのかみは、松平伊豆守信祝いずのかみのぶとき(信綱の曾孫そうそん)の前へ坐った。
大岡越前の独立 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
主人の殿に扮したのは九戸政実の曾孫そうそんで九戸秀実ひでざね
あの時に話に出た僕の祖父の弟の曾孫そうそんなんだ。
ことに古人の曾孫そうそんに道真公を出したのでおおいに家声を挙げた菅原家もまた当時に輝いていたが、寂心の師事した文時は実に古人六世の孫であり、匡衡の如きも亦文時に文章詩賦の点竄てんざんを乞うたというから
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)