撮影さつえい)” の例文
りよ行の時にはもうこひ人のやうな伴侶はんりよで、撮影さつえい現像げんぞうつけ技量ぎれう自然しぜんと巧くなつて、學校での展覽會てんらんくわいでは得意とくいな出ひんぶつであり
何分なにぶんにも明治初年か慶応けいおう頃の撮影さつえいであるからところどころに星が出たりして遠い昔の記憶きおくのごとくうすれているのでそのためにそう見えるのでもあろうが
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
閃弧せんこといふものがある。千九百六年せんくひやくろくねんのヴェスヴィオ噴火ふんかおいて、ペアレット撮影さつえいかゝるものである。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
Kさんは、未だ高等商船を出たばかりで、学生気のけない明るい青年で、後輩のぼくの面倒めんどうをよくみてくれて、船の隅々迄すみずみまで、案内もしてくれるし、一緒に記念撮影さつえいなどもしていました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
そして、家の中での人ぶつ撮影さつえいは、いふまでもなく日よう日には可成かなおもいそれの鞄をかついで郊外こうぐわい撮影さつえいに行く。
ボオトの場景が最後ラストかざり、ていれば、撮影さつえいされた覚えもある荒川あらかわ放水路、あししげみも、川面かわもさざなみも、すべて強烈きょうれつ斜陽しゃようの逆光線に、かがやいているなかを、エイト・オアス・シェルの影画シルエット
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
そのとり框に中框を使つかつて大がいふだかん板ばかりで寫してゐたが、しよ撮影さつえいから寫る寫る、立派りつはに寫る。