折曲おれまが)” の例文
ですが、裏階子うらばしごの、折曲おれまがるのが、部屋の、まん前にあって、穴のように下廊下へ通うのですから、其処を下りた、と思えば、それきりの事なんです。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あといて縁側を折曲おれまがって行くと、同じ庭に面して三ツ四ツの装飾も何もない空室あきまがあって、縁の戸は光線を通ずるためばかりに三ずんか四寸位ずつすかしてあるに過ぎぬので、中はもうおおいに暗かった。
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そこから土間が広くなる、左側が縁で、座敷の方へ折曲おれまがって、続いて、三ツばかり横に小座敷が並んでいます。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これが角屋敷かどやしきで、折曲おれまがると灰色をした道が一筋ひとすじ、電柱のいちじるしく傾いたのが、まえうしろへ、別々にかしらって奥深おくぶこう立って居る、鋼線はりがねが又なかだるみをして、廂よりも低いところを、弱々よわよわと、斜めに
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ちょうどいまの曲角まがりかどの二階家あたりに、屋根の七八ななやっかさなったのが、この村の中心で、それからかいの方へ飛々とびとびにまばらになり、海手うみてと二、三ちょうあいだ人家じんか途絶とだえて、かえって折曲おれまがったこの小路こみちの両側へ
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)