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打背
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うちそむ
ふりがな文庫
“
打背
(
うちそむ
)” の例文
言
(
い
)
ふと、
齊
(
ひと
)
しく、
俄然
(
がぜん
)
として
又
(
また
)
美少年
(
びせうねん
)
と
成
(
な
)
つて、
婦人
(
ふじん
)
の
打背
(
うちそむ
)
く
頬
(
ほゝ
)
に
手
(
て
)
を
當
(
あ
)
てた。が、すらりと
身
(
み
)
を
拔
(
ぬ
)
いて、
椅子
(
いす
)
に
立
(
た
)
つた。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
汗を流さんと風呂場に急ぐ廊下の
交互
(
すれちがひ
)
に、貫一はあたかもかの客の湯上りに出会へり。こたびも彼は
面
(
おもて
)
を見せじとやうに、
慌忙
(
あわただし
)
く
打背
(
うちそむ
)
きて過行くなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
と法師から
打背
(
うちそむ
)
く、と
俤
(
おもかげ
)
のその薄月の、
婦人
(
おんな
)
の風情を
思遣
(
おもいや
)
ればか、
葦簀
(
よしず
)
をはずれた日のかげりに、姥の
頸
(
うなじ
)
が白かった。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
満枝は
打背
(
うちそむ
)
けたる顔の
半
(
なかば
)
をシオウルの
端
(
はし
)
に包みて、握れる手をば
弥
(
いよい
)
よ固く
緊
(
し
)
めたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
されども彼は猶目を放たず、宮はわざと
打背
(
うちそむ
)
きて、
裁片畳
(
きれたたふ
)
の内を
撈
(
かきさが
)
せり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
と言懸けて、頬のこけた横顔になって
打背
(
うちそむ
)
いた。——小松原の肩のあたりから
片面
(
かたおも
)
の
耳朶
(
みみたぶ
)
かけて、天井の暗さが
倒
(
さかさま
)
に襲ったのを、
熟
(
じっ
)
と見ながら、これがある婦人と心中しようとした男だと
頷
(
うなず
)
いた。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
打
常用漢字
小3
部首:⼿
5画
背
常用漢字
小6
部首:⾁
9画
“打”で始まる語句
打
打擲
打棄
打捨
打殺
打倒
打明
打付
打笑
打毀