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しゅりけん
ふりがな文庫
“
手裏剣
(
しゅりけん
)” の例文
旧字:
手裏劍
すばやくとびかかった龍太郎が、
戒刀
(
かいとう
)
の
切
(
き
)
ッ先するどく
薙
(
な
)
ぎつけると、呂宋兵衛はふりかえって、右手の
鎧通
(
よろいどお
)
しを
手裏剣
(
しゅりけん
)
がわりに
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
棄て
白
(
せりふ
)
を残しつつ、不逞の非人が、逸早く逃げ延びようとしかけたので、事は先ず対手を捕えるが急! 京弥のふと心づいたのは
手裏剣
(
しゅりけん
)
の一手です。
旗本退屈男:02 第二話 続旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
天性
上手
(
じょうず
)
なものになると、武術の達人が投げた
手裏剣
(
しゅりけん
)
をも
外
(
はず
)
すの妙に至るものが出来たということであります。
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
船長は
鞠
(
まり
)
の様にすばやく転び上ると何やら激しく叫び立て
乍
(
なが
)
ら逃れ去つた。逃げしなに彼の投げた
手裏剣
(
しゅりけん
)
、青
痰
(
たん
)
の
一塊
(
いっかい
)
が定の真白い肩先にペッタリとへばり着いた。
水に沈むロメオとユリヤ
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
かねて用心のために背に負う
手裏剣
(
しゅりけん
)
用の小さい刀の
柄
(
つか
)
に手を掛け、近く来ると打つぞと大きな声でどなったが、老翁は一向に
無頓着
(
むとんちゃく
)
で、なお笑いながら傍へ寄ってくるので
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
百右衛門たまらず仰向けに倒れたが、一向に死なず、
蛇
(
へび
)
の
如
(
ごと
)
く身をくねらせて
手裏剣
(
しゅりけん
)
を鋭く八重に投げつけ、八重はひょいと身をかがめて
危
(
あやう
)
く避けたが、そのあまりの執念深さに
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「親分、向うの二階から
手裏剣
(
しゅりけん
)
を飛ばしたらどんなものでしょう」
銭形平次捕物控:030 くるい咲き
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
しかし、世にいう
手裏剣
(
しゅりけん
)
なる刀技は。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
と一しょに、頭の上から
疾風
(
はやて
)
のような
手裏剣
(
しゅりけん
)
が飛んできて、バタバタと四、五人ふいに
打
(
ぶ
)
ッたおれたので、あッといったがもうおそい。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
手裏剣
(
しゅりけん
)
を抜いて
発矢
(
はっし
)
と投げる。投げた方角は薩州邸の馬場から
此邸
(
こちら
)
の隔ての塀あたり。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
光る
手裏剣
(
しゅりけん
)
が欲しかった。
流石
(
さすが
)
に、下さい。とは言い得なかった。汗でぐしょぐしょになるほど握りしめていた掌中のナイフを、力一ぱいマットに投げ捨て、
脱兎
(
だっと
)
の
如
(
ごと
)
く部屋から飛び出た。
古典風
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
ピュッと手のうちからなげた流星の
手裏剣
(
しゅりけん
)
! それとは、さすがに用心しなかった竹童の
踵
(
かかと
)
をぷッつり
刺
(
さ
)
しとめた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
嘘偽
(
うそいつわ
)
りと思召すなら御見物の方々、
御持合
(
おんもちあわ
)
せの
手裏剣
(
しゅりけん
)
なり鉄扇なり、または備え置きましたる半弓、石、瓦の
類
(
たぐい
)
をもって、御遠慮なく当人の四肢五体いずれへなりともお
覘
(
ねら
)
いをつけ下し置かれ
大菩薩峠:09 女子と小人の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
まるで扇の
手裏剣
(
しゅりけん
)
のようでありましたから、パンと、扇の
要
(
かなめ
)
が枕を蹴って思わぬ所へスッ飛んでゆきました。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
飛び降りて追いかけるその顔へヒュッと風を切って飛んで来た狙い捨ての
手裏剣
(
しゅりけん
)
。はッと作左衛門が身を沈ませた瞬間に、
曲者
(
くせもの
)
は裏塀に手をかけて身を躍らせた。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“手裏剣”の意味
《名詞》
手裏剣(しゅりけん)
手に取って敵に投げつける武器。古くは小刀だったが、後に十字型のものなどが工夫された。
(出典:Wiktionary)
“手裏剣”の解説
手裏剣(しゅりけん)は、日本独自の投てき武器。忍者の主要武器のイメージが強いが、武士や武術家の護身用にも用いられた。投剣、手裡剣、打剣、撃剣、修理剣、修利剣、手離剣、削闘剣、流星、花ち弁ともいわれる。
(出典:Wikipedia)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
裏
常用漢字
小6
部首:⾐
13画
剣
常用漢字
中学
部首:⼑
10画
“手裏”で始まる語句
手裏劍
手裏
手裏劒
手裏至妙剣