“手裏”の読み方と例文
読み方割合
てうら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さあ、それからはトントン拍子、何しろ向うに、敵の手裏てうらを映す鏡があるのだから、思惑おもわく当らざるなしである。たちまち勝ち抜いて場中ばじゅうの金を集めてしまった。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
匕首あいくちの刃を手裏てうらにして、ジッとえぐりこんだ穴へ眼をあてて覗いてみると、——おお、まさしく、そこには、お綱の想像もしなかった景色が深沈しんちんと、不可思議なる夜の底に沈まれてあったのだ。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)