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戸迷
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とまど
ふりがな文庫
“
戸迷
(
とまど
)” の例文
秀調の
針妙水無瀬
(
しんみょうみなせ
)
は小町の難義を救ふ役なるが、作者が
性
(
えたい
)
の知れぬものを拵へしため、
奴
(
やっこの
)
小万が
戸迷
(
とまど
)
ひをしたといふ形あり。
明治座評:(明治二十九年四月)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
一生のうち終り初物で恟りして
戸迷
(
とまど
)
いしあがッたんだろう、ざまア見あがれと直ぐ外の男へ口をかけるというように淡泊になって参りました。
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
飴屋が名代の
涎掛
(
よだれかけ
)
を新しく見ながら、清葉は若い
妓
(
こ
)
と一所に、お染久松がちょっと
戸迷
(
とまど
)
いをしたという姿で、火の番の羽目を出て、も一度仲通へ。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いままでは、
謎
(
なぞ
)
のようなことばかりで、すっかり
戸迷
(
とまど
)
ったが、そうとわかると、すこし楽な気持になってきた。
キャラコさん:06 ぬすびと
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
この時いずくよりか二
疋
(
ひき
)
の
蟻
(
あり
)
が
這
(
は
)
い出して一疋は女の
膝
(
ひざ
)
の上に
攀
(
よ
)
じ
上
(
のぼ
)
る。おそらくは
戸迷
(
とまど
)
いをしたものであろう。上がり詰めた上には
獲物
(
えもの
)
もなくて
下
(
くだ
)
り
路
(
みち
)
をすら失うた。
一夜
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
一瞬間その理由がハッキリ分らなくて、刑事は
戸迷
(
とまど
)
いをした様に目をパチクリやった。
地獄風景
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
途中で煙が
戸迷
(
とまど
)
いをして
咽喉
(
のど
)
の出口へ引きかかる。先生は
煙管
(
きせる
)
を握ってごほんごほんと
咽
(
むせ
)
び返る。「先日来た時は朗読会で船頭になって女学生に笑われたといっていたよ」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
夫
(
やど
)
でもついこの間、窓を開けて寝られるから涼しくって
可
(
い
)
いてって、
此室
(
ここ
)
へ
臥
(
ふせ
)
りましてね、夜中に
戸迷
(
とまど
)
いをして、それは
貴下
(
あなた
)
、方々へ
打附
(
ぶつか
)
りなんかして、飛んだ
可笑
(
おか
)
しかったことがござんすの。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「寒月でも、水月でも知らないんだよ——大嫌いだわ、
糸瓜
(
へちま
)
が
戸迷
(
とまど
)
いをしたような顔をして」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「朝から
戸迷
(
とまど
)
いをなすっては、泊ったら貴下、どうして、」
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
戸
常用漢字
小2
部首:⼾
4画
迷
常用漢字
小5
部首:⾡
9画
“戸”で始まる語句
戸外
戸
戸棚
戸口
戸惑
戸障子
戸締
戸袋
戸納
戸前