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戌年
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いぬどし
ふりがな文庫
“
戌年
(
いぬどし
)” の例文
明和
(
めいわ
)
戌年
(
いぬどし
)
秋
(
あき
)
八
月
(
がつ
)
、そよ
吹
(
ふ
)
きわたるゆうべの
風
(
かぜ
)
に、
静
(
しず
)
かに
揺
(
ゆ
)
れる
尾花
(
おばな
)
の
波路
(
なみじ
)
。
娘
(
むすめ
)
の
手
(
て
)
から、
団扇
(
うちわ
)
が
庭
(
にわ
)
にひらりと
落
(
お
)
ちた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
綱吉も
戌年
(
いぬどし
)
生れなら、柳沢出羽守も、戌年だった。その点でも、この主従には、迷信的な
契合
(
けいごう
)
がふかいらしいのだ。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
又は
戌年
(
いぬどし
)
の人に限って突くのだという説もあったが、かの延寿太夫は
酉年
(
とりどし
)
の生まれで戌年ではなかった。
半七捕物帳:18 槍突き
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
愛子を
喪
(
うしな
)
った悲嘆の余りにわかに迷信深くなり、
売僧
(
まいす
)
の言葉を真に受けて、非常識に畜類を憐れむようになり、自身
戌年
(
いぬどし
)
というところから取り分け犬を大事に掛けた。
紅白縮緬組
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
万石
(
まんごく
)
以上の面々ならびに
交代寄合
(
こうたいよりあい
)
、参覲の
年割
(
ねんわ
)
り御猶予成し下され
候
(
そうろう
)
旨
(
むね
)
、去々
戌年
(
いぬどし
)
仰せ
出
(
いだ
)
され候ところ、深き
思
(
おぼ
)
し召しもあらせられ候につき、
向後
(
こうご
)
は
前々
(
まえまえ
)
お定めの割合に
相心得
(
あいこころえ
)
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
おかしいことには、よほど後藤君もあの不動が欲しかったか、ちょっと私へたのむのに細工をしたことが後で分って笑いましたが、実は後藤君は酉年ではなくて、
戌年
(
いぬどし
)
であったのでした。
幕末維新懐古談:75 不動の像が縁になったはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
将軍綱吉が、
戌年
(
いぬどし
)
生れだったからである。また、綱吉の若年の名は、
右馬頭
(
うまのかみ
)
といっていたし、
館林
(
たてばやし
)
侯から出て、将軍家を継いだ天和二年も、戌の年だった。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だが、
戌年
(
いぬどし
)
の犬公方も、戌年の柳沢吉保も、
面当
(
つらあ
)
てを喰ったようなもので、どんなに怒ったかもしれますまい。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
戌年
(
いぬどし
)
生
(
うま
)
れの、将軍綱吉が、隆光や、桂昌院の献言をいれて、世の人間たちへ発令した、
畜生保護令
(
ちくしょうほごれい
)
——いわゆる“
生類
(
しょうるい
)
おんあわれみ”と称する
稀代
(
きだい
)
な法律の厳行である。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
戌
漢検1級
部首:⼽
6画
年
常用漢字
小1
部首:⼲
6画
“戌”で始まる語句
戌刻
戌刻半
戌
戌亥
戌刻過
戌刻頃
戌時
戌歳
戌牌
戌亥口