御胤おんたね)” の例文
しかるに澤の井は其後漸くつきかさなり今はつゝむに包まれず或時あるとき母に向ひはづかしながら徳太郎ぎみ御胤おんたね宿やどしまゐらせ御内意ごないい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「これを御所蔵のこの御方は、仮に小笠原おがさわらの苗字を名乗らせ給えど、実は新太郎少将光政公の御胤おんたね金三郎きんざぶろう様と申上げるのじゃ。改めてその方に御目通りゆるされるぞ」
備前天一坊 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
相待ち懷姙くわいにんの子を大切たいせつに致すべしとて御手元おてもと金百兩をさわつかはされたり澤の井は押戴おしいたゞ有難ありがたきよしを御禮おんれい申上左樣なればおほせに隨がひ私儀わたくしぎは病氣のつもりにて母のもとへ參るべししかしながら御胤おんたね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
不審ふしんせらるゝ御樣子ごやうす是は尤も千萬なり御筋目おんすぢめの儀は委敷この伊賀より御聽おんきかせ申べし抑々そも/\天一樣てんいちさま御身分と申せばたう上樣うへさま未だ御弱年ごじやくねんにて紀州表御家老からう加納將監方に御部屋住へやずみにてわたらせ給ひ徳太郎信房のぶふさ君と申上し折柄をりから將監妻が腰元こしもとの澤の井と申女中に御不愍ごふびん掛させられ澤の井殿御胤おんたね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)