“当(あたっ)” の例文
旧字:當
この人は米国有名の政治家で、彼(か)の南北戦争のとき専(もっぱ)ら事に当(あたっ)て、リンコルンの遭難と同時に兇徒に傷(きずつ)けられたこともある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
題して酒中日記という既に悲惨(ひさん)なり、況(いわ)んや実際彼の筆を採る必ず酔後に於てせるをや。この日記を読むに当(あたっ)て特に記憶すべきは実に又この事実なり。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
では余温の冷めぬうちに甘(うま)く見破る工夫が有るのか目「随分険呑な工夫だけれど一か八か当(あたっ)て砕けるのさ余 ...
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
はなはだしきに至りては彼の病中余の援助を乞うに当(あたっ)て——たとい数月間の看護のために余の身も精神も疲れたるにもせよ——荒(あら)らかなる言語(ことば)を以てこれに応ぜざりし事ありたり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
予は其実際に当(あたっ)て最も感ぜり。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
ソレも宜いとして置(おい)て、この攘夷はドウだ。自分がその局に当(あたっ)て居るから拠(よんどこ)ろなく渋々(しぶしぶ)開国論を唱えて居ながら、その実を叩(たた)いて見ると攘夷論の張本だ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
唯(ただ)その徳川が開国であると云うのは、外国交際の衝(しょう)に当(あたっ)て居るから余儀なく渋々(しぶしぶ)開国論に従(したがっ)て居た丈(だ)けの話で、一幕捲(まくっ)て正味(しょうみ)の楽屋(がくや)を見たらば大変な攘夷藩だ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)