居催促いざいそく)” の例文
お綱が前に貸しがあるので、今日はどうでも取ってくるといって出たから、あの女のことだ、多分、居催促いざいそくをしているだろう。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神様の居催促いざいそくにあってはかなわない、笑わないわけにもいかないと、こっそり自分にわけったりした。
万年青 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
ヘエ誠にうもね、これがむこう堅気かたぎでなければいが、ア云う三藏さん、此の野郎がきそう/\方々から借金取が来て、新吉に/\と居催促いざいそくでもされちゃア
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
しかし、さあ達磨だるまを描け、花鳥を描け、虎を描けと、居催促いざいそくをされるんじゃ、わしは、いよいよ食えなくなっても書かんのじゃ。わしは、気が向いた時に、気の向いたものを描く。
再度生老人 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
晃 鐘をく旦那はおかしい。実は権助ごんすけと名を替えて、早速おまんまにありつきたい。何とも可恐おそろしく腹が空いて、今、鐘を撞いた撞木しゅもくが、つえになればいと思った。ところで居催促いざいそくというかたもある。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これだけのことを言うのに、ざっと四半刻しはんとき(三十分)もかかりそうです。この調子で地代家賃の居催促いざいそくをされたら相手はさぞ参るだろうと思うと、ポンポン言いながらも平次はツイ可笑おかしくなります。
美妙斎は居催促いざいそくでせがむし、錦子はなんでもやってくれという。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
容赦のない居催促いざいそくには、兄も持て余した。
鳥辺山心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
女だけに居催促いざいそくも要領がよい。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)