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姙
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はら
ふりがな文庫
“
姙
(
はら
)” の例文
姙
(
はら
)
み女の死骸をまたがせられた。大きい
蝙蝠
(
こうもり
)
に顔をなでられた。もうここらだろうと思うときに、半七の頬かむりの手拭をつかむ者があった。
半七捕物帳:57 幽霊の観世物
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それは、
姙
(
はら
)
み女が埋葬されてから、棺内で蘇生し、蘇生すると間もなく、腹の子供を生み落したというのだ。想像した丈けでも総毛立つではないか。
白髪鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ところが
形姿
(
かたち
)
威儀
(
いぎ
)
竝
(
なら
)
びなき一人の男が夜中にたちまち來ました。そこで互に
愛
(
め
)
でて結婚して住んでいるうちに、何程もないのにその
孃子
(
おとめ
)
が
姙
(
はら
)
みました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「貴方と妾とは血肉を分けた兄妹じゃありませんか。それだのにこんな罪な子供を
姙
(
はら
)
ませるなんて……ペッペッ」
三人の双生児
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
室羅伐
(
スラヴァスチ
)
城の大長者の妻が
姙
(
はら
)
んだ日、
形貌
(
かお
)
非常に
光彩
(
つや
)
あり、産んだ女児がなかなかの美人で、生まるる日室内明照日光のごとく、したがって
嘉声
(
かせい
)
城邑
(
じょうゆう
)
に
遍
(
あまね
)
かった。
十二支考:03 田原藤太竜宮入りの話
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
▼ もっと見る
あの女が噂のように
姙
(
はら
)
んでいたとすれば、そうして腹の子が彼女が地上に飛び下りたときに、蛙のようにヘシ潰れていたということが実際だとすると……かれはそう考えるとちらと
幻影の都市
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
「
仏蘭西
(
フランス
)
の女は
素人
(
しらうと
)
でさへ
姙
(
はら
)
むことが無いのに、なぜキキイが
姙
(
はら
)
んだんだらう。」
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
答えて言うには「名も知らないりつぱな男が夜毎に來て住むほどに、
自然
(
しぜん
)
に
姙
(
はら
)
みました」と言いました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
『根本説一切有部毘奈耶』にいわく、昔北方の
販馬商客
(
うまうり
)
五百馬を駆って中天竺へ往く途上、一の牝馬が智馬の種を
姙
(
はら
)
んだ。その日より他馬皆鳴かぬから病み付いた事と思いおった。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
ぜんまい仕掛けか何かであろうと思いながら、長助は取られた袂を振り払ってゆく途端に、なにか人のような物を踏んだ。透かして見ると、路のまん中に
姙
(
はら
)
み女が横たわっているのであった。
半七捕物帳:57 幽霊の観世物
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その
姙
(
はら
)
める事を怪みて、その女に問ひて曰はく、「
汝
(
いまし
)
はおのづから
姙
(
はら
)
めり。
夫
(
ひこぢ
)
無きにいかにかも
姙
(
はら
)
める」
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
姙
(
はら
)
み女の腹を
割
(
さ
)
く。鬼女とも悪魔とも譬えようもない
極悪
(
ごくあく
)
非道の
罪業
(
ざいごう
)
をかさねて、それを日々の
快楽
(
けらく
)
としている。このままに捨て置いたら、万民は野に悲しんで世は暗黒の底に沈むばかりじゃ。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「
麗
(
うるは
)
しき
壯夫
(
をとこ
)
の、その名も知らぬが、
夕
(
よ
)
ごとに來りて住めるほどに、おのづからに
姙
(
はら
)
みぬ」といひき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
この時にその后
姙
(
はら
)
みましき。ここに天皇、その后の、懷姙みませるに忍へず、また
愛重
(
めぐ
)
みたまへることも、三年になりにければ、その軍を
𢌞
(
かへ
)
して
急
(
すむや
)
けくも攻めたまはざりき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「咲くや姫よ、一夜で
姙
(
はら
)
んだと言うが、國の神の子ではないか」と仰せになつたから
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
姙
漢検1級
部首:⼥
9画
“姙”を含む語句
懐姙
姙娠
懷姙
姙娠中
御懷姙
懷姙中