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太脛
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ふくらはぎ
ふりがな文庫
“
太脛
(
ふくらはぎ
)” の例文
とひょいと立つと、
端折
(
はしょ
)
った
太脛
(
ふくらはぎ
)
の
包
(
つつ
)
ましい
見得
(
みえ
)
ものう、ト身を返して、
背後
(
うしろ
)
を見せて、つかつかと
摺足
(
すりあし
)
して、奥の
方
(
かた
)
へ駈込みながら
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ただ一重の布も、膝の下までは蔽わないで、小股をしめて、色薄く
縊
(
くび
)
りつつ、
太脛
(
ふくらはぎ
)
が白く
滑
(
なめら
)
かにすらりと長く
流
(
ながれ
)
に立った。
夫人利生記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
飄然
(
ひょうぜん
)
として橋を渡り去ったが、やがて中ほどでちょっと振返って、滝太郎を見返って、そのまま
片褄
(
かたづま
)
を取って引上げた、白い
太脛
(
ふくらはぎ
)
が見えると思うと、
朝靄
(
あさもや
)
の中に見えなくなった。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
居屈
(
いかが
)
みしに、
憚
(
はばか
)
りさまやの、とて
衝
(
つ
)
と
裳
(
もすそ
)
を掲げたるを見れば、
太脛
(
ふくらはぎ
)
はなお雪のごときに、向う
脛
(
ずね
)
、ずいと伸びて、針を植えたるごとき毛むくじゃらとなって、太き筋、
蛇
(
くちなわ
)
のごとくに
蜿
(
うね
)
る。
遠野の奇聞
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いいながら土手に胸をつけて、
袖
(
そで
)
を草に、
太脛
(
ふくらはぎ
)
のあたりまで、
友染
(
ゆうぜん
)
を
敷乱
(
しきみだ
)
して、すらりと片足
片褄
(
かたづま
)
を泳がせながら、こう
内
(
うち
)
へ
掻込
(
かきこ
)
むようにして、鉛筆ですらすらとその
三体
(
さんたい
)
の秘密を
記
(
しる
)
した。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
太脛
(
ふくらはぎ
)
から曲げて引上げるのに、すんなりと
衣服
(
きもの
)
の
褄
(
つま
)
を巻いて包むが、療治をするうちには双方の気のたるみから、
踵
(
かかと
)
を
摺下
(
ずりさが
)
って褄が波のようにはらりと落ちると、包ましい膝のあたりから、白い踵が
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
太
常用漢字
小2
部首:⼤
4画
脛
漢検1級
部首:⾁
11画
“太”で始まる語句
太
太陽
太刀
太鼓
太息
太夫
太郎
太々
太腿
太閤