“摺下”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ずりさが83.3%
すりさが16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
上前うわまえ摺下ずりさがる……腰帯のゆるんだのを、気にしいしい、片手でほつれ毛を掻きながら、少しあとへ退さがってついて来る小春の姿は、道行みちゆきからげたとよりは
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ま、ま、待ちおれうぬ。」と摺下ずりさがりたる袴のすそふみしだき、どさくさと追来る間に、婦人おんなは綾子の書斎へ推込おしこみ、火桶の前に突立つったてば、振返る夫人の顔と、眼を見合せてきっとなりぬ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と云いながら、うしろの方へ身を摺下すりさがり、慇懃いんぎんに両手を突き