“太脛”の読み方と例文
読み方割合
ふくらはぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とひょいと立つと、端折はしょった太脛ふくらはぎつつましい見得みえものう、ト身を返して、背後うしろを見せて、つかつかと摺足すりあしして、奥のかたへ駈込みながら
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ただ一重の布も、膝の下までは蔽わないで、小股をしめて、色薄くくびりつつ、太脛ふくらはぎが白くなめらかにすらりと長くながれに立った。
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
飄然ひょうぜんとして橋を渡り去ったが、やがて中ほどでちょっと振返って、滝太郎を見返って、そのまま片褄かたづまを取って引上げた、白い太脛ふくらはぎが見えると思うと、朝靄あさもやの中に見えなくなった。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)