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大喝
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たいかつ
ふりがな文庫
“
大喝
(
たいかつ
)” の例文
小者たちがそう云うと、六郎兵衛が
大喝
(
たいかつ
)
し、腕を押えていた二人が左右へはねとばされ、そして六郎兵衛は刀を抜いた。
樅ノ木は残った:04 第四部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
兄が何か
反古
(
ほご
)
を
揃
(
そろ
)
えて居る処を、私がドタバタ踏んで通った所が兄が
大喝
(
たいかつ
)
一声、コリャ待てと
酷
(
ひど
)
く
叱
(
しか
)
り付けて
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
貞之進はじっとその男の顔を
瞻詰
(
みつ
)
めて、しきりに唇を顫わしていたが、
大喝
(
たいかつ
)
一声
(
いっせい
)
、何ッと言放した音の鋭かったことは、それまでに顕われた貞之進の性行を
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
長身の痩せ型の男は、巡査の
大喝
(
たいかつ
)
を聞くと、そのまま足を停めた。そして難なく腕を捕えられてしまった。
人間灰
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
平次がいきなり
大喝
(
たいかつ
)
すると、権八は
雷鳴
(
かみなり
)
に打たれたように、がばと身を起して居住いを直しました。
銭形平次捕物控:142 権八の罪
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
海老塚医師は
大喝
(
たいかつ
)
一声、右腕をハッシと突きだして、木ベエの横顔を突き刺すように、指さした。
不連続殺人事件
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
朝起きるから寝るまで
叱言
(
こごと
)
である。歩き方がいけない、坐り方が悪い。
廁
(
かわや
)
の出這入りから眠っている間でも寸分の油断はできない。時には、
大喝
(
たいかつ
)
を浴び、横顔へ平手を喰う。
剣の四君子:05 小野忠明
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
とたんに、右門がわれ鐘のような大声で
大喝
(
たいかつ
)
したのと、ちかり龕燈のあかりをその鼻先へ不意につきつけたのと同時でした。術は老雲斎先生のことばどおり、うれしくも破れました。
右門捕物帖:01 南蛮幽霊
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
遠藤君大塚君等大に人夫等を
説
(
と
)
き
諭
(
さと
)
せども
議
(
ぎ
)
遂
(
つひ
)
に長く决せず、吉田警察署長
大喝
(
たいかつ
)
怒
(
いか
)
りて曰く、余等県知事の
命
(
めい
)
を奉じて水源
探究
(
たんきう
)
に来れるなり、水流を
溯
(
さかのぼ
)
り水源を
究
(
きは
)
めざれば
死
(
し
)
すとも帰らず
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
大喝
(
たいかつ
)
した左膳の言葉は
剣裡
(
けんり
)
に消えた。息をもつがせず肉迫した栄三郎が、足の踏みきりもあざやかに跳舞して上下左右にヒタヒタッ! とつけ入ってくるからだ。剣に死んでこそ剣に生きる。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
忠之、「如水公の時屡々武功あったと云うが
老耄
(
おいぼ
)
れたのか」と罵って之を斬ろうとする処に弟隆政現れて漸く止めた。睡鴎暫く四方を観望して居たが、忽ち
大喝
(
たいかつ
)
して軍を進めついに大江門を抜いた。
島原の乱
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「待て!」と浪人は
大喝
(
たいかつ
)
した。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
血相ではどんな
大喝
(
たいかつ
)
が出るかと待っていると、孫太夫の手の甲が、その眼を抑えた。はらはらと落涙しているのである。五十六歳にもなる男が——武士が——泣いているのだった。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大喝
(
たいかつ
)
した者がある。突然うしろで……
暗号の役割:烏啼天駆シリーズ・4
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
しかも、抜くや同時に
大喝
(
たいかつ
)
!
右門捕物帖:15 京人形大尽
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「
命
(
いのち
)
のおしいやつはどけッ!」と
大喝
(
たいかつ
)
した。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と軍団長が
大喝
(
たいかつ
)
した。
蠅
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
と、
大喝
(
たいかつ
)
した。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“大喝”の意味
《名詞》
大喝(だいかつ)
大きな声で叱ること。
(出典:Wiktionary)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
喝
常用漢字
中学
部首:⼝
11画
“大喝”で始まる語句
大喝采
大喝一声
大喝棒
大喝釆
大喝叱咤
大喝采裡