“瞻詰”の読み方と例文
読み方割合
みつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貞之進はじっとその男の顔を瞻詰みつめて、しきりに唇を顫わしていたが、大喝たいかつ一声いっせい、何ッと言放した音の鋭かったことは、それまでに顕われた貞之進の性行を
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
まだ何か鍋のうちに残って居るように、貞之進は手を膝に突いて瞬きもせずきっと瞻詰みつめてその夜の明るのも知らなんだが、火勢ようやく衰えて遂に灰となる時
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
秋元の我部屋へ帰ってからも、なお鳴鳳楼の座敷に居るような心持で、きょう半日珍しく楽を得て居た机に片肱かたひじ載せ、衣服きものも着更えず洋燈らんぷかさ瞻詰みつめて、それでその蓋に要があるのではなく
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)