大和国やまとのくに)” の例文
旧字:大和國
むかし、大和国やまとのくに貧乏びんぼう若者わかものがありました。一人ひとりぼっちで、ふたおやつま子供こどももない上に、使つかってくれる主人しゅじんもまだありませんでした。
一本のわら (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
先年、信州松本近在にその怪事が起こり、そののち尾州葉栗郡宮本村にも起こり、またその後、大和国やまとのくに山辺郡朝和村にも起こったことがある。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
それから『今昔物語』に大和国やまとのくにに殺生を楽しんだ者ありて生きながら兎の皮をいで野に放つとほどなく毒瘡その身を腐爛して死んだと載せて居る。
この行基菩薩という方は大和国やまとのくに菅原寺すがわらでら住僧じゅうそうでありましたが、陶器の製法を発明致されたとの事であります。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
青山君——その後の当地の様子は鱗形屋うろこがたや聞書ききがきその他の飛脚便によっても御承知のことと思う。大和国やまとのくにへ行幸を仰せ出されたのは去る八月十三日のことであった。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
河内かわちの方からけて来た机竜之助、トボトボとして大和国やまとのくに八木の宿しゅくへ入ろうとして、疲れた足を休める。
杉山は河内国かはちのくに衣摺村きぬすりむらの庄屋で、何か仔細しさいがあつて所払ところばらひになつたものださうである。手近な用をすのは、格之助の若党大和国やまとのくに曾我村生そがむらうまれの曾我岩蔵いはざう中間ちゆうげん木八きはち吉助きちすけである。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
お正月は大和国やまとのくに桜井へかえる。永野喜美代。
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)
むかし神代かみよのころに、大国主命おおくにぬしのみこと幸魂さきみたま奇魂くしみたまかみさまとして、このくにわたっておいでになった大物主命おおものぬしのみことは、のち大和国やまとのくに三輪みわの山におまつられになりました。
三輪の麻糸 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
先年、大和国やまとのくに某村に悪戯いたずらにて人を驚かすことを好む児童があって、すいかにて灯を造り、または灯火にいもの葉をかぶせて偽人魂にせひとだまをつくり、これを墓場や森の中にかけて人を驚かせし話がある。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
あるとき大和国やまとのくにに、活玉依姫いくたまよりひめというたいそううつくしいおひめさまがありました。
三輪の麻糸 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)