嘲罵あざけり)” の例文
去るものはうとし——別離は涙か、嘲罵あざけりか、お鯉は昔日むかしよりも再勤ののちの方が名が高くなった。羽左衛門たちばなやのお鯉さん、かつらさんのお鯉さんとよばれる一代の寵妓ちょうぎとなった。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
あゝ此樣こんことつたら何故なぜ倫敦ロンドンへん流行歌はやりうた一節ひとふしぐらいはおぼえてかなかつたらうとくやんだが追付おひつかない、あまりの殘念くやしさに春枝夫人はるえふじんかほると、夫人ふじんいま嘲罵あざけりみゝにして多少たせうこゝろげきしたと
にが嘲罵あざけり………はたや、なほはし足音あしおと………
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)