なく)” の例文
樵夫きこりはこれをしらず、今日の生業かせぎはこれにてたれり、いざや焼飯やきめしにせんとて打より見れば一つぶものこさず、からすどもは樹上きのうへにありてなく
一杯に頬を膨らし、うなってなく真似をすると、ごく低声こごえ、膳の上へあぎとを出して
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雉子きじなくや茶屋より見ゆるかやの中 蓑立
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
黄鳥うぐひすや竹の子藪においなく
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
樵夫きこりはこれをしらず、今日の生業かせぎはこれにてたれり、いざや焼飯やきめしにせんとて打より見れば一つぶものこさず、からすどもは樹上きのうへにありてなく
不可也いや/\二人とまりなば両親おやたちあんじ給はん、われはかへるべしなど、はなしのうちなく乳房ちぶさくゝませつゝうちつれて道をいそぎ美佐嶋みさしまといふ原中にいたりし時
婦人まれには小児を背中せなかにむすびつけておすあれども、この小児なくことなきも常とするの不思議ふしぎなり。いはんや此堂押にいさゝかも怪瑕けがをうけたる者むかしより一人もなし。
婦人まれには小児を背中せなかにむすびつけておすあれども、この小児なくことなきも常とするの不思議ふしぎなり。いはんや此堂押にいさゝかも怪瑕けがをうけたる者むかしより一人もなし。